研究課題/領域番号 |
63560266
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
畜産学
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
岡本 悟 佐賀大学, 農学部, 教授 (00041640)
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研究分担者 |
小林 真 佐賀大学, 農学部, 助手 (70039337)
前田 芳實 鹿児島大学, 農学部, 助教授 (50041661)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1989年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1988年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 日本ウズラ / 体重 / 遺伝率 / 選抜限界 / 蛋白質多型 / 選抜実験 / 間接選抜反応 |
研究概要 |
前年度に引続き、日本ウズラの体重大系統(LL)、LLの選抜緩和集団(LR)及び対照閉鎖集団(RR)をそれぞれ3世代進めた。各集団の選抜環境は43-46世代の場合と異なり、体重形質発現にとってやや不利な条件を設定して実施した。また、選抜51世代目では、照明を24時間と14時間とし、高蛋白質飼料条件下で育成した。その結果、雄の6週齢体重において選抜環境変更後の47世代以降でLL及びRRは大きく、LRでは世代が進むにつれて小さくなった。47〜50世代における雄の6週齢体重の実現遺伝率は0.13と低く、LLの遺伝的固定度は高いと考えられた。一方、雌におけるLLとRRの6週齢体重は選抜環境変更後小さくなり、LRでは17gも小さくなった。51世代目におけるLLの6週齢体重は、雌雄とも本研究の開始時である43世代に比較して大きくなり、LRとの差は雄:34g、雌:42gも認められた。このことから、体重大系統にはかなり大きい遺伝変異が存在していたと考えられる。さらに、51世代においても有意な家系変異が認められたことから、この系統は選抜限界に達していないと思われる。高蛋白質飼料条件下で選抜を継続している体重小系統(SS)における47世代の6週齢体重は、同一条件で育成したRRとの差が雄:37g、雌:49gとなり、世代が進むに従ってSSの体重は小さくなる傾向を認めた。SSの6週齢体重の遺伝率は0.5程度と推定されたことから、LLと同様選抜効果が今後も期待できると考えられた。つぎに、これら3系統の血球及び血清あるいは膵臓の抽出物を材料として、薄層寒天及びでん粉ゲル電気泳動法により9個の遺伝子座の遺伝子頻度を求めた。その結果、LL、SS及びRRのHeterozygosityはそれぞれ37、36、40%となり、大きな系統間差を認めることができなかった。また、3系統間の遺伝的距離はLLとRRで1.2%、LLとSSでは3.0%と評価された。
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