研究課題/領域番号 |
63560303
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
井上 武 山口大学, 農学部, 教授 (40005616)
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研究分担者 |
岩田 裕之 山口大学, 農学部, 助教授 (40193750)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1988年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 豚IL-2 / 豚IL-2活性のMTT法による検定 / 豚IL-2の産生状件 / 豚IL-2の性状 / 豚IL-2の大量培養法 |
研究概要 |
1.豚IL-2の検定法:3H-TdR取り込み法により豚血液リンパ球のPHA刺激培養上清中のIL-2活性を測定した結果、ラットIL-2と同様、マウスIL-2依存性細胞株であるCTLL細胞を濃度依存性に増殖させた。MTT法による測定では、3H-TdR取り込み法と同様に濃度依存性の増殖が見られ、測定感度にも大きな差は認められず、CTLL細胞の増殖をMTT法で測定することにり豚IL-2活性の測定が可能であることが確認された。 2.豚IL-2の産生条件:豚血液リンパ球をPHAで刺激した場合の至適条件細胞濃度5×10^6個/ml、PHA2.5-5.0μg/、培養時間48時間であった。ConAでは細胞濃度5×10^6個/mlConA5.0μg/ml、培養時間72時間で最も高いIL-2活性が得られた。一方、腸間膜リンパ節由来リンパ球では、PHAの場合、細胞濃度1×10^7個/ml、PHA濃度10μg/ml、培養時間24-48時間で高いIL-2活性が得られた。 3.豚IL-2の性状:ゲル濾過法により測定した豚IL-2の分子量は32,000-45,000daltonで、クロマトフォーカシングによる等電点はpH4.6-6.2であった。また豚IL-2はトリプシン処理、70℃熱処理、8M尿素処理では50%以上の活性低下を示したが、37℃および56℃熱処理、酸(pH3.2)およびアルカリ(pH10.5)、4Mおよび2M尿素、2-MEならびに、イラミニダーゼ処理には安定であり、ヒトおよびマウスIL-2と類似した性状を示すことが確認された。 4.大量培養:2.の産生条件をもとに、容易に分離できる腸間膜リンパ節由来リンパ球を大量培養に用いた。細胞濃度を1×10^7個/mlに調製し、PHA5μg/mlを添加した後、5%CO_2存在下で攪拌培養(33rpm)した結果、培養12時間後から高いIL-2活性が検出され、以後96時間まで高値を維持した。一方、ConA5μg/mlで刺激した場合、培養36時間で最も高い活性を示したが、PHA刺激に比較してIL-2産生の発現が遅く、活性も低値であった。5展開:4.により得られたIL-2を利用して、豚Tリンパ球の長期培養、株化、免疫村構の解析、応用を行う。
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