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キチン投与がパネート細胞の分泌活動に及ぼす影響の形態計測的研究

研究課題

研究課題/領域番号 63570002
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 解剖学一般
研究機関旭川医科大学

研究代表者

佐藤 洋一  旭川医科大学, 第一解剖, 助教授 (40118253)

研究分担者 石川 一志  旭川医科大学, 第一解剖, 助手 (90125394)
研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードパネート細胞 / 無菌マウス / キチン / 電子顕微鏡 / 計態計測
研究概要

ヒトをはじめとする多くの哺乳類小腸陰窩底部に存在するパネート細胞は、消化管内における非特異的防御機構を代表するリゾチームを分泌することがわかってきている。実際、消化管内における細菌の増殖に対して、パネート細胞はリゾチームを含んだ顆粒を放出することが確かめられ(Satoh and Vollrath,1986,Anat Embryol 173;Satoh,1988,Cell Tissue Res 251;253)、細菌の菌体成分がパネート細胞の分泌を刺激するのではないかと考えられた。そこで細菌の細胞壁を構成するムラミン酸と類似の構造をもちリゾチームにより分解されるキチンを無菌動物に経口投与し、それが消化管粘膜上皮(特にパネート細胞)に及ぼす影響を形態学的に電子顕微鏡を用いて検討した。
24時間絶食の後、粗製キチンや、CMキチンを含んだ餌を無菌マウスに与えた。12時間後にカルノフスキー液にて全身潅流固定し、回腸組織片を採取し、電子顕微鏡用の試料を作製した。粗製キチン投与マウスの腸管は、通常の餌を与えられていた対照群と比べて、著明な変化はみられなかった。生体内で、より速やかに分解され易いCMキチンを投与された群の腸管では絨毛の先端から細胞が脱落していく像がしばしば観察され、顆粒放出をしているパネート細胞も時折観察された。しかしながら、電顕写真をもとにした形態計測を行ったところ、分泌顆粒の大きさや数、また水解小体や、核に統計的に有意な差となるような変化はみられなかった。基質となる物質が腸管内に入ってきてもパネート細胞に著明な変化をみなかったことから、1)基質が腸管内に入ることにより消化酵素を分泌する膵臓の腺房細胞とパネート細胞とは分泌機構が異なること(Cf.Satoh et al.1989,Anat Rec,in press)、また2)ムラミン酸以外の細菌菌体成分がパネート細胞の分泌活動を刺激していることなどが示唆された。今後は、菌体成分を用いたin vitroの実験を進める予定である。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 佐藤洋一: 解剖学雑誌. 64. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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