研究課題/領域番号 |
63570045
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 国立循環器病センター |
研究代表者 |
菅 弘之 国立循環器病センター研究所, 循環動態機能部, 部長 (90014117)
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研究分担者 |
川口 鎮 国立循環器病センター研究所, 循環動態機能部, 室員 (80214609)
大越 祐一 国立循環器病センター研究所, 循環動態機能部, 室員 (90203752)
二木 志保 国立循環器病センター研究所, 循環動態機能部, 室員 (60190112)
後藤 葉一 国立循環器病センター研究所, 循環動態機能部, 室長 (40142179)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1989年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1988年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 心臓 / 心筋 / 循環 / ポンプ機能 / 収縮 / 収縮性 / 機械的効率 / 最適性 / 心室 / Emax / 酸素消毒量 / 機械的エネルギー / 全容積面積 |
研究概要 |
心臓は種々の代謝基質の燃焼のために酸素を大量に消費しながら、そのポンプ仕事を行っているが、その際の機械的エネルギ-効率は高々10ー20%であって、それほど高くはない。その理由としては、一つには高い基礎代謝率や、収縮性が高い場合の酸素浪費効果があるほかに、後負荷が高くなるに連れて、発生した機械的エネルギ-からポンプ仕事として有効な外的仕事への変換効率(整合性)が低下することが考えられている。そこで、心臓の1)収縮効率の改善と、2)負荷との整合性を高めることにより、理論的には心臓の機械的効率が増加することが期待できる。本研究では、心臓力学的、循環力学的、薬理学的などの諸面から、並びに最適原理などの理論的立場から、そのような諸因子の効果をわれわれの研究グル-プが最も得意とするイヌ摘出交叉灌流心臓標本を用いて、実験生理学的に研究して、心臓の機械的効率を増すことの可能性を検討した。その結果、昨年度(初年度)および今年度(最終年度)には次のような研究実績が得られた。1)種々の陽性変力効果を持つ薬物によってPVAまでの収縮効率は低下しても、機械的効率は必ずしも減少しないことの証明、2)心筋冷却によってPVAまでの収縮効率は不変であったにも関わらず、機械的効率は増加しうることの証明、3)心臓の総機械的エネルギ-産生量定量的指標としてのいわゆる圧容積面積(PVA)の生理学的意義の確立、4)これまで一般的に良いと信じられてきた心筋張力最大値、あるいは張力の収縮期時間積分(FTI)が、その酸素消費量の予測因子としてPVAに劣ることの証明、5)PVAとFTIの線形結合による酸素消費量の予測精度が、PVAのみの場合とほとんど変わらないことの証明、6)ただし負荷急速解除による弛緩期のFTI減少後の酸素消費量の減少から、PVAのみならずFTIも酸素消費量の規定因子として貢献していることの証明、7)最後に、カテコルアミンとカルシウムとが同じだけ収縮性を高めるのにほとんど同じだけの酸素浪費効果を持つことの証明、などであった。これらの知見は、心臓の収縮効率を増加させる容易な手段はなかなか見つからないことを臭わせるものである。
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