研究課題/領域番号 |
63570122
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
亀地 隆明 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (00110916)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1988年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | Sーアデノシルメチオニン脱炭酸酵素 / ポリアミン / 前駆体 / プロセシング / モノクローナル抗体 / 精製 |
研究概要 |
ポリアミン合成の鍵酵素であるSーアデノシルメチオニン脱炭酸酵素(SAMDC)は活性中心にピルビン酸残基が存在し、プトレッシンにより活性化され、その前駆体のプロセシングもプトレッシンにより促進されるというユニークな酵素である。本研究では、ラット前立腺SAMDCの酵素化学的性質およびその前駆体のプロセシングのメカニズムを明らかにするために以下の実験を行なった。 SAMDCの拮抗阻害(MGBG)で十分に本酵素を誘導したラット50匹の前立腺よりSAMDCの精製を行ない約100μgの純化標品を得た。この純院酵素の電気泳動解析により、活性型SAMDCは32kDaのサブユニットの二量体ではなく、その前駆体(37kDa)のプロセシング過程で遊離するペプチド(5kDa)を含む四量体を示唆する結果を得た。また^<35>Sーメチオニンを用いた無細胞蛋白合成系においてはこの5kDaのペプチドを検出することができず、これはこのペプチドのメチオニン含量がきわめて低いことによると推定される。SAMDC前駆体のプロセシングはプトレッシン以外にMGBGによっても促進される。この性質を利用して、プトレッシン合成阻害剤(DFMO)を投与したラット前立腺からMGBGを用いたアフィニティークロマトグラフィーによる本酵素前駆体の精製を試みたが、プトレッシン不在下では本酵素前駆体はきわめて不安定であることが判明した。より迅速な精製法としてモノクローナル抗SAMDC抗体を用いた精製法が最も適切と考えられ、現在作製中である。さらに最近ラットおよびヒトのSAMDC-mRNAの完全な塩基配列がPeggらにより報告され、この報告に基づいて作製したSAMDC-mRNAに対する相補DNA(100基塩)をすでに得ており、現在これを利用してハイブリダイゼーション・セレクション法によるSAMDC-mRNAの純化を試みている。
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