研究課題/領域番号 |
63570134
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 大分医科大学 |
研究代表者 |
河野 公俊 大分医科大学, 医学部, 助教授 (00153479)
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研究分担者 |
桑野 信彦 大分医科大学, 医学部, 教授 (80037431)
小野 真弓 大分医科大学, 医学部, 助手 (80128347)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | ヒト血管内皮細胞 / 血管新生 / 血管内皮細胞 / 上皮成長因子(EGF) / コラーゲナーゼ / コラーゲナーゼ阻害因子 / プラスミノーゲンアクチベータ / 腫瘍壊死因子 |
研究概要 |
ヒト大網から小血管を単離し、その血管内皮細胞を純粋に培養する系を確立することができた。血管内皮細胞を培養し、細胞の増殖、細胞の移動ならびに管腔の形成の3段階における分子機構を明らかにすることにした。そのために各段階における増殖に関連する遺伝子や細胞外マトリックス蛋白の発現などを検索しようと考えた。現在までに純度の高い内皮細胞の培養系の確立に時間を費したが、以下の結果を得た。 1.増殖因子の中で上皮成長因子(EGF)が特にコラーゲン(IV)を含むマトリゲル内で管腔形成を著明に促進することを見出した。 2.EGF存在下に血管内皮細胞の増殖が促進するが、コラーゲナーゼ阻害因子組織特異的メタロプロティナーゼ阻害因子(TIMP)が誘導されることを見出した。さらに現在、組織特異的プラスミノーゲンアクチベータ(t-PA)も誘導されることを見出した。 3.管腔形成を阻害することを見出した腫瘍壊死因子(TNF)はインタロイキン-6の分泌を促進するが、EGFを添加するとさらに著明にその分泌を増強することを見出した。 4.EGFによって、TIMPのmRNAのレベルも著明に上昇することが判明した。 5.以上の結果は、コラーゲナーゼやプラスミノーゲンアクチベータが、血管新生に深く関与している可能性を示す。細胞外マトリックス蛋白の発現とも関連させて、今後追求していく。
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