研究課題/領域番号 |
63570150
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
覚道 健一 東海大学, 医学部・病理学, 講師 (00112037)
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研究分担者 |
長村 義之 東海大学, 医学部・病理学, 教授 (10100992)
渡辺 慶一 東海大学, 医学部・病理学, 教授 (00055865)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
400千円 (直接経費: 400千円)
1989年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
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キーワード | 甲状腺 / C細胞 / カルシトニン / 分泌調節 / 細胞動態 / カルシウム代謝 / CGRP / カルシトニン遺伝子関連ペプチド / 細胞内プロセシング / 遺伝子プロセシング |
研究概要 |
甲状腺C細胞は、カルシウム代謝ホルモンカルシトニン(CT)を産生・分泌するが、その調節機序については不明な点が多い。本研究では、C細胞のCT分泌調節機序の解明の一助として、正常でのCTの細胞小器管レベルでの局在を検討し、CTとカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)がC細胞の分泌顆粒に局在することを明らかにした(ActaAnat.135:17-21、1989)。ヒトC細胞癌培養細胞(TT細胞)を用い、カルシウムチャンネルブロッカ-Nifedipineを培地に加えると、TT細胞のCT分泌を阻止するため、細胞小器管の発達を顆粒数の増加を認める等有意の変化を示した。実験動物ラットでは、合成サケカルシトニン(TZ-CT)急性投与により、血中カルシウムイオンの低下(7.2〜9.0mg/dl)を来すだけでなく、甲状腺中のCTメッセンジャ-RNA(CT-mRNA)の減少(50〜80%)とCT含量の減少(60%)を来すことを見い出した(第64回日本内分泌学会)、さらにTZ-CT長期投与により、ラット甲状腺C細胞は、その数を減少させ加令によるC細胞の増生も抑制される等、形態学的方法を駆使して証明した(Acta Pathol Jpn 39:545-550、1989)。すなわち、TZ-CT投与により、甲状腺C細胞はCT合成の抑制が起こり、CT-mRNAへの転写の減少と最終産物CTの減少を来すことが証明された。この抑制状態が長期持続する時、C細胞は数を減じ(萎縮)、負のフィ-ドバック調節を受けると考えた。CTとC細胞の直接作用は、CT受容体を介すると考えられ、その証明が必要と考えられた。
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