研究課題/領域番号 |
63570164
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 島根医科大学 |
研究代表者 |
森川 茂 島根医科大学, 医学部, 教授 (80027094)
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研究分担者 |
鳥井 郁子 島根医科大学, 医学部, 助手 (70207661)
原田 孝之 島根医科大学, 医学部, 助教授 (90112135)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1989年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1988年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 遅延型アレルギ- / ジョンズ・モ-ト型 / マウス / 肥満細胞 / マクロファ-ジ / T細胞 / 肥満細胞欠損マウス / フェリチン / 遅延型アレルギー / ジョンズ / モート型 / 足蹠反応 |
研究概要 |
1.マウスにおける遅延型アレルギ-(DH)反応成立条件において、フロイント完全アジュバント(FCA)と併用した蛋白抗原(メチル化ヒト血清アルブミン(MHSA)感作により、感作後10日前後に惹起抗原注射により成立する遅延型の足蹠部炎症反応と結核死菌を欠くフロイント不完全アジュバント(FIA)と抗原との感作により、免疫後約4週間をピ-クに成立する炎症反応と、2つの型のDH反応を選別して観察できる実験系が確立された。 2.2つのDH応答はいずれもT細胞により担われ、伝達される細胞性免疫応答の1つであることが確認された。前者の結核死菌を必要とするDH反応においては、そのフェリチン感受性からマクロファ-ジが炎症発現に必要な、いわゆるツベルクリン(Tbc)型あるいは古典型と呼ば胆るDHに相当するものと考えられた。一方、後者の感作誘導に結核死菌を必要としないDH反応は、先天的に肥満細胞を欠くW/W^Uマウスにおいて感作は成立するが、炎症の発現が認められないことや、種々の細胞移入実験の結果等を併せて考えて、肥満細胞依存性のDH反応であり、ヒトやモルモットで報告されている、皮膚に好塩基球の出現を伴うジュ-ンズ・モ-ト型DHを位置づけうることが示唆された。 3.ジョ-ンズ・モ-ト型DH反応の確認も踏まえて、両DH反応の炎症局所を経時的および病理組織学的に検索した。いずれの反応もL3T4抗原陽性(CD4^+)T細胞により担われていること、Tbc型反応では組織破壊的な像が加わること、一方、肥満細胞依存性DHでは細胞浸潤性の炎症が主体であり、かつ、炎症発起早期に肥満細胞や好塩基球の反応が局所に見られることを明らかとした。 4.肥満細胞とT細胞の相互作用の機序を明らかとする目的ではエフェクタ-T細胞クロ-ンの確立に努めた。この実験は継続中である。
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