研究課題/領域番号 |
63570187
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細菌学
|
研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
井上 松久 群馬大学, 医学部, 助教授 (10008336)
|
研究分担者 |
INOUE Matsuhisa SCHOOL OF MEDICINE, ASSOCIATE PROFESSOR (10008336)
|
研究期間 (年度) |
1988 – 1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1989年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1988年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | セフェム剤耐性 / セフェム耐性プラスミド / セファロスポリナ-ゼ / 不和合性群M / 臨床分離菌 / restriction / セフェム耐性 / 基質特異性 / 第3世代セフェム / ペニシリナ-ゼ / プラスミド支配のセファロスポリナーゼ / オキシイミノセファロポリナーゼ / 不和合性 / β-ラクタム剤 / β-ラクタマーゼ |
研究概要 |
新しいセフェム剤の臨床応用に伴ない各菌種でのセフェム剤高度耐性菌の増加傾向は、将来この系統の薬剤の有効率を著しく阻害する危険性が考えられる。特にセフェム耐性プラスミドの出現はこの傾向を一層助長するものと考えた。人工構築したセフェム耐性プラスミドの研究成果を背景に、自然界からセフェム耐性プラスミドを宿主変異株を受容菌として検出を試みた。その結果4菌種から4株のセフェム耐性プラスミドを見出し、その不和合性による型別、酵素の性状、染色体性セファロスポリナ-ゼ家兎抗血清による中和反応、プラスミドDNAの分子量等々を調べた。続いてセフェム耐性遺伝子をクロ-ニングし、その制限酵素による地図を作製した。セフェム耐性プラスミドの酵素セファロスポリナ-ゼは、アシネトバクタ-由来のものはアシネトバクタ-、その他3株の酵素はプロテウスブルガリス又はクレブシエラオキシトカの染色体性酵素と前者は100%、後者は60〜70%の類似性が認められた。基質特異性の点でも同様の結果を得た。セフェム耐性遺伝子DNAの制限酵素による切断地図は左から順にEcoR1、Nhe1、Nco1、Nrul、Hpa1、EcoRV、Bal1、Nrul、Sph1、Kpn1であり、この結果は既報染色体性セフェム耐性遺伝子のそれと異なっていた。セフェム耐性遺伝子を保有するクロ-ンプラスミドは、大腸菌の系での形質転換方法により調べた結果、著しく制限restrictionされ、修飾modification後回復した。この結果を得る迄、サブクロ-ンを調整するのに時間を費したため、DNAの塩基配列決定が終了し得ていない。途中結果では、新たな塩基配列を有するセフェム耐性遺伝子と推定されている。検出されたセフェム耐性プラスミドの不和合性群が何故incMであるか、転位性等々についても検討したが結果は全て否定された。
|