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腸炎ビブリオの病原性の分子遺伝学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 63570194
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 細菌学
研究機関京都大学

研究代表者

西渕 光昭  京都大学, 医学部, 助教授 (50189304)

研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード腸炎ビブリオ / 耐熱性溶血毒 / 毒素遺伝子
研究概要

1.腸炎ビブリオの耐熱性溶血毒遺伝子(tdh遺伝子)と神奈川現象。
(1)神奈川現象陽性株には2つの遺伝子コピーが存在し、コードン領域内では、両者の塩基配列は97.2%のホモロジーが認められた。実際に菌体外に産生された耐熱性溶血毒のアミノ酸配列との比較および、in vivo recombination法による遺伝子コピー失欠変異株と野生株との比較実験から、すでに報告した遺伝子コピーではなく、他の1つの遺伝子コピーが主として発現されていることが示された。これはプロモーター領域の塩基配列が異なることから、おそらく転写レベルでのコントロールであると推定された。
(2)神奈川現象陰性でありながらtdh遺伝子を有する菌株においては、神奈川現象陽性株のtdh遺伝子と類似する遺伝子(96%以上のホモロジーを有していた)が存在していた。コードン領域の塩基置換は、溶血活性にさほど影響を及ぼさず、むしろ遺伝子の発現に問題があるため神奈川現象陽性を呈さないと考えられた。また神奈川現象陰性株中に、tdh遺伝子と約70%のホロモジーを持つ一群の遺伝子(trh遺伝子)が存在し、塩基置換により派生したことも示した。
2.tdh遺伝子の可能性。
Vibrio cholerae,non-01,V.hollisae,およびV.mimicusの有するtdh類似遺伝子の塩基配列は、腸炎ビブリオのtdh遺伝子と酷似していることを明らかにした(93.1〜96.7%のホモロジー)。また、これらの遺伝子の上流および下流の塩基配列の解析から、tdh遺伝子はinsertion sequenceにはさまれたトランスポーゾン様構造をとり、プラスミドを介して菌種間を移動したと考えられる証拠を得た。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Nishibuchi,Mitsuaki;et al.: Infect.Immun.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Nishibuchi,Mitsuaki: Mol.Microbiol.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Nishibuchi,Mitsuaki;et al.: Advances in Research on Cholera and Related Diarrheas. 8.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 吉川昌之介 他 編: "遺伝子からみた細菌の病原性(第62回日本細菌学会総会シンポジウム講演集)" 菜根出版, (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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