研究課題/領域番号 |
63570222
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
工藤 明 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (70178002)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1989年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1988年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | プレB細胞 / 免疫グロブリンス-パ-ファミリ- / 免疫グロブリンλ鎖 / エンハンサ- / DNA結合蛋白 / 遺伝子発現 / Pre-B細胞 / プロモーター / エンハンサー / トランスジェニックマウス |
研究概要 |
B細胞は骨髄乾細胞から分化し、H鎖L鎖から成る抗体を産生する細胞へと変わる。この分化過程途中にあるプレB細胞は、H鎖とL鎖の組み合わせを決定するのに重要な役割を果たしている。我々はB細胞分化を明らかにするためVpreB、λ5遺伝子を得た。VpreB、λ5は免疫グロブリンV_λ、J_λ+C_λとそれぞれよく似た構造であり、2つの分子は非共有結合的に結合し、1つのL鎖様分子を構成し、更にH鎖とSーS結合する。このコンプレックスはプレB細胞のレセブタ-として機能していることが明らかにされてきた。一方、この遺伝子は成熟B細胞では発現できないことから、この遺伝子発現が機能と密接な関係があり、細胞分化における発現のシャトオフ機構を明らかにするのに最適であった。 核のランーオン解析によってVpreB、λ5遺伝子発現が発現開始のレベルで制御されていた。ポリA付加した核RNAを用いた実験により、VpreB、λ5の両遺伝子にまたがるmRNAが存在し、4.6kb離れて存在している両遺伝子が共通のシスエレメントで制御されていることが予想された。VpreB1、λ5のmRNA5′末端を決定し、2つの遺伝子のプロモ-タ-はよく似た7つの塩基配列群をもち、共通のトランスエレメントを想定した。VpreB1のキャップサイトから700bpをCATアッセイによって調べたところ、700bpはプレB細胞特異的発現を制御できるプロモ-タ-であった。更にVpreB1、λ5遺伝子周辺を調べたところ、VpreB1とλ5の中間イントロン3kbにエンハンサ-活性を見い出し、プレB細胞特異的発現はプロモ-タ- エンハンサ-によって制御されていた。プロモ-タ-700bpを5′端からけずっていくことによりキャップサイトから約200bpがプレB細胞の発現に必須なところであり、この領域にλ5プロモ-タ-と共有するDNA結合蛋白3種が見い出された。
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