研究課題/領域番号 |
63570272
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
法医学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
中園 一郎 長崎大学, 医学部, 教師 (30108287)
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研究分担者 |
久保 真一 長崎大学, 医学部, 助手 (10205122)
小片 守 長崎大学, 医学部, 講師 (10152373)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1989年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1988年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 脳神経病理 / 加齢 / 老人斑 / 神経原線維変化 / アミロイド・アンギオパチ- / リポフスチン / 老人性痴呆 / アミロイド・アンギオパチー / 痴呆 |
研究概要 |
神経病理学的所見から加齢の程度を推定するために、痴呆でない50歳以上の37例を生理的加齢群として、加齢と神経病理学的所見との関係を検討した。その結果、海馬回、後頭葉における老人斑の数、大きさ、視野に占める面積割合、および原始老人斑の大きさの各々と加齢との間に有意の相関が認められ、これらの項目と加齢との一次回帰を求めたところいずれも加齢に従って明らかに増加していた。 老人痴呆診断の試みとして、痴呆群と非痴呆群の間の神経病理学的所見の違いについて検討したところ、海馬回における老人斑の数、視野に占める面積割合が痴呆群で有意に増加していた。後頭葉では原始老人斑の数、視野に占める面積割合、老人斑と原始老人斑の両者が視野に占める面積割合が痴呆群で有意に増加していた。 本研究の結果より、以下のことが明らかとなった。 1.加齢の程度の推定および老人性痴呆の診断において老人斑が良い指標となる。 2.剖検脳における加齢の程度を判定する場合、老人斑が海馬回および後頭葉においてその数、大きさ、視野に占める面積割合が大きい場合、また後頭葉における原始老人斑の大きさが大きい場合、加齢が進行していると判定される。 3.老人性痴呆診断の試みとして、老人斑の出現パタ-ンが汎発性パタ-ンの場合、また海馬回の老人斑の数、視野に占める面積割合が大きい場合に痴呆と推定される。
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