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交叉反応性抗AB抗体の特性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63570275
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 法医学
研究機関鹿児島大学

研究代表者

津金澤 督雄  鹿児島大学, 医学部, 教授 (80064517)

研究分担者 吾郷 一利  鹿児島大学, 医学部, 助手 (20102056)
研究期間 (年度) 1988 – 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1989年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1988年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードABO式血液型 / O型ヒト血清 / 血液型抗原 / 交叉反応性抗AB抗体 / 同種血球凝集素 / IgG / Fab / アフィニティクロマトグラフィ- / 合成血液型決定基糖 / O型 / 交叉反応性抗A、B抗体 / アフィニティクロマトグラフィー
研究概要

A型とB型の両活性カラムを交互に使用し、かつ、これを連続して3回続けるアフィニティ精製によって、O型ヒト血清からA型とB型の血球をともに凝集する交叉反応性抗AB抗体を分離精製してその性状について検討を加えた。精製画分はA型とB型の血球を等しく凝集し、2-メルカプトエタノ-ルはこの活性を減弱させない。精製画分は電気泳動的に均一で、寒天ゲル内で抗ヒトIgG抗体との間に明瞭な沈降線を形成した。A型とB型の分秘型唾液、A型とB型の胃粘膜由来血液型物質、A型とB型の合成血液型決定基三糖・アルブミン結合物によるこの抗体に対する凝集阻止試験において、これら型的活性物質のすべてが、それぞれの血液型と、同型の血球に対する凝集を阻止するのみで、型の異なる血球への凝集活性は阻止しない。同様の成績は合成A型決定基三糖そのものによっても得られた。また、この抗体はA型とB型の合成三糖を固定した免疫吸着体のいずれにも完全に吸着され、解離溶出液ははじめと同様の凝集活性を示した。パパイン消化によって得たこの抗体のFab分節は、A型とB型のいずれの活性カラムにも吸着され、これからの解離溶出液について抗Fab抗体を仲立ちとする間接凝集反応を行った結果、Fab分節が、O型を除いてA、B、AB型のいずれの血球にも結合することを確認した。
以上の成績は、O型ヒト血清に存在するA型、B型の両血球を凝集する交叉反応性抗AB抗体と呼ばれるものは、O型を除く血球に共通して存在する抗原や、A型とB型の抗原間の類似部分を認識する抗体というよりも、むしろ、多重機能性あるいは多重特異性をもつ抗体であることを示唆するものである。また、この抗体はIgG抗体である。
ABO式血液型における変異型血球とこの抗体との反応性に関する検討は今後の問題として残された。

報告書

(3件)
  • 1989 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 津金澤督雄: "アフィニティ精製手技とその法医免疫学への応用" 日本法医学雑誌. 42. 458-465 (1988)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1989 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 吾郷一利: "O型血清中の交叉反応性抗AB抗体の精製とその性状" 日本法医学雑誌.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1989 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Osao Tsuganezawa: "Affinity purification technique and its application to forensic immunology." The Japan Journal of Legal Medicine. Vol. 42, No. 3. 458-465 (1988)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1989 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Kazutoshi Ago: "Purification of cross-reacting anti-AB antibodies in group O serum and their properties." The Japan Journal of Legal Medicine.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1989 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 吾郷一利: "O型血清中の交叉反応性抗AB抗体の精製その性状" 日本法医学雑誌.

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 津金澤督雄: 日本法医学雑誌. 42. 458-465 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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