研究課題/領域番号 |
63570281
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
斎藤 康 (斉藤 康) 千葉大学, 医学部, 講師 (50101358)
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研究分担者 |
森崎 信尋 千葉大学, 医学部, 助手 (40174411)
白井 厚治 千葉大学, 医学部, 助手 (00150269)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1989年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1988年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 内皮細胞 / リポ蛋白 / Co-culture / 内膜平滑筋細胞 / Phenotype / 増殖因子 / 中膜平滑筋細胞 / マクロファージ / 低比重リポ蛋白 |
研究概要 |
動脈硬化巣にみられる内膜肥厚の形成には内膜平滑筋細胞が重要な役割を果たしている。この内膜平滑筋細胞の生成機構を知ることは本症の成立機序をを知りひいては予防、治療法の確立のためにきわめて重要な研究といえる。そのような意図から実験を行い以下の結果を得た。 1.内皮細胞とCo-cultureした中膜平滑筋細胞はその後内皮細胞を除去してSubcultureした時対照に比較して増殖能の促進が3代目までつづいた。 2.内皮細胞は種々の病的状態で内皮障害をうける。同時に遊走や増殖という機構を介してその修飾を行っている。従って内皮細胞の機能を検討するためには、内皮細胞の状態、特にgrowing phase、confluent phaseでの影響を分けて検討する必要がある。それぞれの内皮細胞から調整したcondition mediumの平滑筋細胞に及ぼす効果を検討した。Confluentに比較してgrowing phaseのEndotherial cell(EC)-condtioned mediumは増殖促進活性が高かった。このことは内皮細胞の障害を伴うような病的状態では内皮細胞による平滑筋細胞の増殖を介した防御機構を発現させていると推測される。 3.内皮細胞による平滑筋細胞phenotype形成に関与する因子の検討 上述のような増殖刺激活性及びpreincubationした後における増殖促進能を獲得させる因子の可能性について、血小板由来増殖因子(PDGF)について検討した。PDGFとPreincubationした平滑筋細胞はPDGFを除いた後のSubcultureにおいても増殖能の促進がみられた。このことはPDGFはそれ自体が増殖因子であると同時に平滑筋細胞に増殖を促進させるような性質を獲得させる作用のあることがわかった。生体内における内皮細胞による平滑筋細胞の修飾機構にはPDGFがそのひとつの因子であるといえよう。
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