研究課題/領域番号 |
63570289
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
三上 裕司 大阪大学, 医学部, 助手 (30181861)
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研究分担者 |
中浜 肇 大阪大学, 医学部附属病院, 医員
申 性孝 大阪大学, 医学部附属病院, 医員
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1988年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | エンドセリン / 糸球体 / メサンギウム細胞 / プロスタグランジン |
研究概要 |
1.虚血性の急性腎不全の原因のひとつとして強力な腎血管収縮物質のエンドセリンが最近注目されているが、本研究では糸球体濾過調節に関与するメサンギウム細胞に対するエンドセリンの作用について検討した。 2.合成エンドセリンをラクトペルオキシダーゼ法で^<125>I標識し、ラット単離糸球体ならびにラット培養メサンギウム細胞のエンドセリン結合活性について検討した。 (1)ラット単離糸球体への^<125>Iエンドセリン結合は、時間及び温度依存性で、過剰の非標識エンドセリンにより阻害されるが、アンジオテンシンII,アルギニンバゾプレシン,ジルチアゼムにより阻害されず、エンドセリンに特異的であった。37℃、20分のみかけ上の平衡条件下でのScatchard解析では二種類の結合部位の存在が示唆された。 (2)ラット培養メサンギウム細胞への^<125>Iエンドセリン結合は、時間及び温度依存性で、過剰の非標識エンドセリンにより阻害されるが、アンジオテンシンII、アルギニンバゾプレシン,ニカルジピン,ジルチアゼムにより阻害されず、エンドセリンに特異的であった。4℃、22時間のみかけ上の平衡条件下でのScatchard解析では二種類の結合部位の存在が示唆された。 3.エンドセリンは濃度依存性(10^<-11>〜10^<-7>M)にラット単離糸球体、培養メサンギウム細胞のプロスタグランジンE_2産生を増加させ、そのED_<50>値は上記のKd値とほぼ同様であった。 4.メサンギウム細胞にエンドセリン受容体が存在することが明らかとなった。従って、エンドセリンによる虚血性腎傷害時にエンドセリンのメサンギウム細胞に対する作用の関与の可能性が考えられる。
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