研究課題/領域番号 |
63570309
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
伊藤 よしみ 千葉大学, 医学部, 助手 (70159929)
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研究分担者 |
横須賀 収 (横須賀 收) 千葉大学, 医学部, 助手 (90182691)
田川 まさみ 千葉大学, 医学部, 医員
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1989年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1988年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | Enteric NANB virus / Western blot法 / 分子クロ-ニング / ポリメラ-ゼ・チェ-ン反応 / 電子顕微鏡 / non-A,non-B enteric hepatitis virus / SDS-PAGE / 分子生物学的性状 / 電子顕微鏡検索 |
研究概要 |
1.Enteric NANB急性肝炎患者糞便をろ過、超遠沈後、ろ過液、超遠沈沈渣をSDS-2-mercaptoethanol処理後、10%SDSーPAGEにて電気泳動を行った。クマシ-ブルー蛋白染色では100kD、64kD、26kDに相当する大きさのペプタイドバンドが主として認められた。しかしながら肝炎発症より回復までの1、3、6カ月の患者血清を用いた。Western blottingでは特異陽性Bandは確認し得なかった。この事はA型肝炎ウィルスと同様に、SDS、2-mereaptoethanolでの処理にてその抗原性が失われてしまう脆弱なウィルスであるのか又はこのウィルスに対する生体での抗体産生が弱いか、産生される抗体価が低いのかが考えられた。 2.Enteric NANB急性肝炎患者の肝組織病変では他のウィルス性急性肝炎の肝組織像と大差はなかった。電子顕微鏡的検索では障害肝細胞の細胞質内にウィルス様粒子がみとめられたが、免疫電顕法によるEnteric NANB Virusの同定は確認できなかった。 3.Enteric NANB急性肝炎患者糞便をろ過、超遠沈後沈渣よりRNA抽出、cDNAにかえλgt11をベクタ-に分子クロ-ニングを行った。更にEnteric NANB急性肝炎患者の回復期血清を用いてスクリ-ニングを行ったが、陽性クロ-ンは確認できなかった。陽性クロ-ンを得る事が出来なかったので、Reyesらによって確認されたミャンマ-株の塩基配列をもとに合成DNAにてプライマ-を作製し、糞便から得られたRNAに対しレポリメラ-ゼ、チェ-ン反応を行った。想定されるポリメラ-ゼチェ-ン反応産物は得られなかった。今後は更に多くの患者より糞便中RNAを採取し、ポリメラ-ゼ、チェ-ン反応を行い、塩基配列決定をする予定である。
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