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アルコール性肝炎進展における虚血の関与とその機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 63570312
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 消化器内科学
研究機関東京大学

研究代表者

尾形 逸郎  東京大学, 医学部, 助手 (80169169)

研究分担者 池田 均  東京大学, 医学部, 助手 (80202422)
富谷 智明  東京大学, 医学部, 医員
平田 啓一  東京大学, 医学部, 医員 (50199064)
山田 真和  東京大学, 医学部, 医員 (60143426)
研究期間 (年度) 1988 – 1989
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1988年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワードアルコール性肝炎 / 血管内凝固 / エンドトキシン / 内皮細胞障害 / 肝虚血 / マクロファージ / 好中球
研究概要

腸管由来エンドトキシン及び肝虚血がアルコール性肝炎の成立進展に重要であることを我々は既に報告した。一方、死菌を投与したラットでは、肝マクロファージ活性が亢進しており、これらにエンドトキシンを静注すると広範な肝壊死を生じ、この際、類洞内皮細胞障害と肝血管内凝固を介する虚血がその成立進展因子となることを偶偶見い出した。そこで、アルコール性肝炎の進展においても同様の機序が関与するか否かを知る目的で、死菌投与群と比較検討し、以下の成績が得られた。
1)我々が開始した方法で肝マクロファージの活性状態を評価すると、エタノール群では対照に比し、活性酵素産生能が有意に亢進していたが、その程度は死菌投与群より軽度であった。
2)エタノール群にエンドトキシンを静注すると、広範な肝凝固壊死を生じ、その際、電顕で肝類洞内にフイブリン塊形成と内皮細胞障害を認めた。これは死菌投与群で得られた所見と類似していた。
3)エンドトキシン投与時に抗凝固剤を静注すると、両モデルとも肝細胞壊死は有意に軽減した。
4)エンドトキシン投与後よりsuperoxide dismutaseを反復静注すると、死菌投与群では肝細胞壊死と凝固因子異常が改善されたが、エタノール群では不変であった。
5)エタノール群に肝虚血操作を加えると、対照に比し、著名な肝細胞壊死が生じ、この際、肝の脂質過酸化が亢進していた。
以上より、エタノール投与群においても、内皮細胞障害と血管内凝固を介する虚血が肝壊死成立に重要である証拠が得られたが、肝マクロファージの関与は死菌投与群に比し軽微であった。この血管内凝固の成立機序は未だ不明確であるため、肝マクロファージに加えて、申請時に着目した好中球の役割を今後検討する。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Ogata,I.: Biomedical Research. 9. 113-117 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Mochida,S.: Journal of Pathology. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Yamada,S.: Scandinavian Journal of Gastroenterology. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Yamada,S.: Scand.J.Clin.Lab.Invest.48. 627-632 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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