研究課題/領域番号 |
63570313
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
白鳥 康史 東京大学, 医学部(病), 助手 (70196624)
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研究分担者 |
椎名 秀一朗 東京大学, 医学部(病), 医員
川瀬 建夫 獨協医科大学, 講師 (40169727)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1988年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | マクロファ-ジ / クッパ-細胞 / エンドトキシン / lps遺伝子 / 肝障害 / 活性酸素 / ロイコトルエン / コラ-ゲン / 活性酵素 / 走化物質 / Kupffer cells / マクロファージ / クッパー細胞 / 遺伝子 |
研究概要 |
肝障害劇症化において、エンドトキシンとそれにより活性化された肝内マクロファ-ジ(Mφ)の役割を明らかにする為、C3H/HeN系マウス(lps感受性)とC3H/HeJ系マウス(lps不応性)との間で交差移入実験を行い、ガラクトサミン肝障害などの実験的肝障害モデルにおけるlps遺伝子保有Mφの関与とそのmediatorを解析した。lps感受性マクロファ-ジの移入により実験肝障害は〓起されたが、lps不応性マクロファ-ジの移入では肝障害は認められなかった。これらマクロファ-ジからは細胞障害性物質の放出が認められた。特にlps感受性マクロファ-ジからのO<-(1)2>は著しく亢進を示した。これら産生O<-(1)2>はLeukotriene阻害剤・C<H(1)a>-channel blockerにより抑制されていた。他方、水解酵素産生は lps感受性遺伝子の有無に支配されていなかった。 肝障害における単球・多核白血球浸潤メカニズム・肝内マクロフア-ジ定着の機構を明らかにする為、肝細胞の産生する走化性物質を明らかにした。すなわち、ガラクトサミンやエタノ-ルで処置した肝細胞からは、分子量20-25kd及び40-50kdの高分子蛋白を見出し、この蛋白質は56℃の熱処理・トリプシン処理により失活した。この蛋白質は、また浸潤細胞の活性化を促し、O<-(1)2>産生を亢進させる作用を認めた。 これら肝障害の際に浸潤するマクロファ-ジから産生されるメディエ-タ-の肝線維化の影響を検討した所、肝内伊東細胞のコラ-ゲン産生はO<-(1)2>存在下で亢進した。肝内マクロファ-ジは活性化させるとコラゲナ-ゼの産生が亢進するが同時に伊東細胞からの総コラ-ゲン量は著しく亢進していた。 肝障害の病態には、LPSなどにより活性化されたマクロファ-ジから産生されるメディエ-タ-が関与することが、本研究により明らかとなった。
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