研究課題/領域番号 |
63570329
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
与芝 真 昭和大学, 医学部, 助教授 (20010457)
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研究分担者 |
菅谷 慶三 昭和大学, 医学部, 助手
井上 和明 昭和大学, 医学部, 助手 (90232529)
岩村 ゆかり (竹内 ゆかり) 昭和大学, 医学部, 助手 (20192164)
SEKIYAMA Kazuhiko Showa Univ., Dept of Med. Ass
原 利恵子 昭和大学, 医学部, 助手
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1989年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1988年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 劇症肝炎 / 肝性貸睡 / 中分子貸睡起因物質 / トレ-サ-実験法 / トレ-サ-,アミノ酸 / PMMA膜血液濾過透析 / 肝性腎腫 / 中分子腎腫起因物質 / トレ-サ-・アミノ酸 / 昏睡起因物質 / 中分子量物質 / 生理活性ペプチド / 逆相系高速クロマト / 薄層ゲルクロマト / セファデックスG25 / 中分子昏睡起因物質 / トレーサー・アミノ酸 |
研究概要 |
本研究は劇症肝炎の臨床的観察に基いたアイディアを出発点としており、臨床的な治療の進歩と実験成果が表裏一体となっている。そこで、まず昭和63年から平成2年までの当該施設で治療された劇症肝炎は急性型13例、亜急性型10例、同切迫例5例、亜急性肝炎7例の計35例で、このうち貸睡をきたした症例は29例であり、保存療法や血漿交換(PE)単独では覚醒し得ない27例にPEとの併用のもとに中分子貸睡起因ペプチドの安全且つ高能率の除去を目的としたPMMA膜ないしCTA膜を用いた血液濾過透析を行い、うち24例(88.9%)に貸睡の完全な覚醒を得た。そして、亜急性型(大半はC型)を中心にインタ-フェロン療法を併用し、17例(62.9%)の生存を得た。症例全体の生存率は25/35(71.4%)であった。劇症肝炎時の貸睡に対する中分子貸睡起因物質除去療法は貸睡所策として極めて有効であり、以上の事実は中分子貸睡起因ペプチドの存在を確実にする結果と言える。 一方、基礎的検討では急性肝不全ラットに対して各種トレ-サ-アミノ酸(16種類)を投与し、血中、脳中に出現する放射性を有する中分子量物質をセファデラックスG25→逆相系液体クロマトグラフィ-→薄層ゲルクロマトグラフィ-の順に精製し、非放射性の夾雑物のない単一物質の精製に成功した。そして、各種トレ-サ-・アミノ酸の取り込み実験の結果からこのペプタイドが2分子のLeu,1分子のVal、1分子の9le,1分子のMet.1分子のCysからなるペプタイドである事を確認した。しかし、その配列の決定のためには回収される放射性ペプタイドの量が少く、決定には至らなかった。 本研究の目的は劇症肝炎の予知(貸睡発現前の診断確立)、肝性貸睡の府態の解明に極めて意義ある研究であるので今後も研究を発展させる予定である.
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