研究課題/領域番号 |
63570364
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
高橋 光雄 近畿大学, 医学部神経内科, 助教授 (20028492)
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研究分担者 |
上野 聡 大阪大学, 医学部第2内科, 助手 (40184949)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 家族性アミロイドポリニューロパチー / アミロイド蛋白 / プレアルブミン / アミノ酸1次構造 |
研究概要 |
我々が見い出した家族性アミロイドポリニューロパチーは、臨床的には日本に広く存在するType1(Andrade型)の病像に最も近いものであるが、皮膚が暗褐色調であること、末梢神経障害の程度が比較的に軽いこと、硝子体混#が高率にみられることなどの、特異性をもつ。我々は本家系のポリニューロパチー例におけるアミロイド蛋白のアミノ酸1次構造を明らかにすべく各種の解析を行った。 剖検例から肝臓組織を得て、水抽出法によりアミロイド繊維を含む分画を得た。アミロ蓄積量は極めて低く、まずアミロイドrich画分を調整することが必要であった。生理食塩水による洗浄、酸処理、コラギナーゼ処理、庶糖密度勾配法によっても偏光顕微鏡下で確認し得たアミロイド繊維は全抽出物の1%以下であった。次に塩酸グアニジンを用いて可溶化し、分子ふるいクロマトグラフィー後、SDSPAGEでアミロイド蛋白を展開した。その結果、蛋白分子サイズは12K、40〜50Kダルトンに分布しており、HPLCカラムを用いた精製分離でも同様の結果であった。 すなわちプレアルブミン分子サイズに該当する位置にバンドは存在しなかった。この水抽出物は可溶化する前に偏光顕微鏡下でコンゴーレッド陽性のアミロイド物質を確認していたことから、少くとも従来の水抽出法によるアミロイド分画法で得られるアミロイド繊維中にはプレアルブミンは存在するとしても、極めて少量であり、現時点ではアミロイド主要成分とは考えられない成績であった。 血清プレアルブミンはDEAEカラム、アフィーブルーカラム、逆相HPLCで精製したのち、トリプシン処理を行った。このものをC_<18>逆相カラムにて分離したが、正常プレアルブミンのトリプシン消化パターンと明らかに異なるピークは検出されなかった。さらに分離したペプチドのアミノ酸1次構造を解析中である。
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