研究課題/領域番号 |
63570381
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤田 敏郎 東京大学, 医学部(分), 助教授 (10114125)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1989年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1988年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 高血圧 / ストレス / 交感神経 / 心拍出量 / 食塩 |
研究概要 |
〈目的〉高血圧発症の前状態と考えられている若年境界域高血圧者と、age-matchさせた正常血圧者における、ストレス時の血行動態及び交感神経副腎髓質系の反応性の違いについて検討した。 〈方法〉男性境界域高血圧患者18名(22±3歳)と男性正常血圧者17名(22±2歳)を対象とした。精神ストレスとして計算ストレスを5分間かけ、その前及び最中に血圧、心拍数、心拍出量(色素希釈法)、前腕血流量(straingauge plethysmograph)の測定カテコ-ルアミン用の採血を行った。感覚ストレスとして1分間の寒冷刺激を行い同様の測定を行った。 〈結果〉(1)計算ストレスでは血圧上昇の反応性は境界域高血圧者と正常者の間に有意な差はなかった。(2)心拍出量の増加は境界域高血圧者の方が正常者に比して大きい傾向にあった。(3)総末梢血管抵抗の低下は境界域高血圧者の方が有意に大きかった。(4)前腕血流量の増加は境界域高血圧者の方が有意に大きかった。(5)計算ストレス時の血中ノルエピネフリンの上昇反応は、有意差はなかったが、血中エピネフリンおよび、総カテコ-ルアミンは境界域高血圧者で大きい傾向にあった。(6)寒冷ストレスでは前進血行動態、局所血行動態、血中カテコ-ルアミンの反応は両群間で差はなかった。 以上より、境界域高血圧者では正常血圧者に比べて、計算ストレス時に心拍出量および前腕血出量の増大反応および血中総カテコ-ルアミンの上昇反応が著明であったことから、境界域高血圧者では正常血圧者に比べて精神ストレス時の交感神経副腎髓質系の過大反応があることが推察された。
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