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川崎病冠動脈炎の発生機構に関する免疫学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 63570383
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 循環器内科学
研究機関千葉大学

研究代表者

河野 陽一  千葉大学, 医学部, 講師 (60161882)

研究分担者 丹羽 公一郎  千葉県こども病院, 医長
寺井 勝  千葉大学, 医学部, 助手 (80207472)
研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1988年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード川崎病 / 冠動脈瘤
研究概要

川崎病における冠動脈炎の成因は未だ判明していない。そこで同疾患の冠動脈瘤発生機序について免疫学的に解析した。
1.川崎病患児の末梢血T細胞サブセットの検討:レーザーフローサイトメトリーにより解析した。その結果、瘤形成期にOKT4陽性T細胞の有意な増加を認めOKT4/8比は高値を示した。この所見は回復期に正常化した。2.冠動脈病変部の免疫組織化学的検討:18病日で死亡した患児の冠動脈病変部組織を検討した。病変部にHLA-DR抗原を表現したLeuM3陽性マクロファージとLeu3a陽性T細胞の強い浸潤が認められた。これより冠動脈炎の病態に細胞性免疫が関与していることが強く示唆された。次にこれら冠動脈病変部の免疫反応がどの自己抗原に特異性をもつのかを検討した。3.川崎病患者血清中の自己抗体特異性の検索:病変のない成人および幼児の心筋(冠動脈を含む)、大動脈、肝臓、脾臓、家兎心筋、胎鶏心筋組織を用いて以下の方法で検討した。(1)蛍光抗体法:上記各種組織の凍結組織切片を用いて検討したが川崎病患児の血清と組織との反応は認められなかった。(2)酵素免疫抗体法およびイムノブロッティング法による検討:各種組織由来の可溶化抗原(デオキシコール酸あるいは硫酸ドデシルナトリウムにより可溶化)を用いて上記の方法で検討したが、川崎病患児の血清中にこれら組織の可溶化抗原と反応する抗体は検出されなかった。以上の結果から川崎病血管炎では血管炎部位に存在する特定の抗原に対する細胞性免疫反応が強く生じ、その炎症の結果冠動脈瘤が形成されることが示唆された。しかし、現在のところこの免疫応答の発症機序は不明であり、免疫応答により認識される血管部位の抗原も判明していない。そこで、さらに冠動脈瘤変組織より抗原を精製し、細胞レベルと血清レベルからこの免疫応答の発症機序を検索する必要がある。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Terai,M: Circulation. 76. II-493 (1987)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Niwa,K: Circulation. 78. II-439 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 丹羽公一郎: "川崎病" 南江堂, 8 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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