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抗心筋細胞膜モノクローナル抗体による拡張型心筋症の病態生理の解析

研究課題

研究課題/領域番号 63570386
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 循環器内科学
研究機関東京大学

研究代表者

土持 英嗣  東京大学, 医学部, 助手 (90197715)

研究分担者 矢崎 義雄  東京大学, 医学部, 講師 (20101090)
瀬古 義規  東京大学, 医学部, 医員 (30240708)
研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1988年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワード拡張型心筋症 / モノクローナル抗体 / インターロイキン1 / インターロイキン6 / 腎尿細管と血管内皮細胞共通抗原
研究概要

本研究の目的は、心筋症の発症過程を直接外界に接する細胞表面膜の側から捉えんとするものである。すなわち、抗自己心筋抗体のtarget antigenとなりうる抗原の解析とその単離、及び細胞表面巻くに直接働く液性因子を同定することより、心筋症発症過程を解明することを目的とする。そこで、以下の2点に関し解析を行った。(1)心筋細胞膜に対するモノクローナル抗体を作製し、これを用いて膜抗原の解析、純化、同定を行うこと、(2)心筋細胞膜に直接働く因子としてサイトカインに着目し、心筋症におけるその発現、及び細胞障害性を検討すること、である。その結果、(1)細胞表面膜に対する数種のモノクローナル抗体産生株の樹立に成功した。特に20-C-5、194-A-1の2種は、血管内皮細胞に特異的であると共に、尿細管(近位尿細管以遠のネフロン)の細胞膜とも交叉を示した。すなわち、これらの抗体は、細胞膜のトランスポーター等の分化した抗原を認識していると考えられる。現在分子量28Kdの20-C-5の対応抗原を純化しており、N末の解析を行っている。(2)病理学的心筋炎の所見のないヒト拡張型心筋症剖検例におけるIL_1α、β、IL_6の発現をモノクローナル抗体を用いたsandwitch assay、及びbioassayにより測定した。心筋症10例のうち4例に14〜24ng/gWeiglit tissueのIL_1βの発現を認めた。IL_1αも同一症例で約1/10量の発現を認めた。正常例ではIL_1α、βとも発現は認めなかった。これに対しIL_6は、正常例と差を認めなかった。IL_1βの心筋細胞障害性を細胞培養系で検討したところ、本物質は心筋細胞に対しproteolyticに働くことが示された。すなわちi)IL_1の定量は、病理的に心筋炎と診断されない場合でも、炎症の存在を示す有力なマーカーになりうること、更にii)本物質の発現自体が心筋症発症の原因になりうること、またiii)IL_1は異物等の刺激があって初めて産生されるので、その発現は心筋内にウィルス等の存在を示す有力な根拠になりうることが示された。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] H.Tsuchimochi: Journal of Clinical Investigation. 81. 110-118 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] H.Tsuchimochi: Circulation. 78. 920-927 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] M.Kurabayashi: Journal of Clinical Investigation. 82. 524-531 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] M.Kurabayashi: Journal of Biological Chemistry. 263. 13930-13936 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2018-02-02  

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