研究課題/領域番号 |
63570400
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
村上 英紀 愛媛大学, 医学部, 講師 (90110832)
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研究分担者 |
住元 巧 愛媛大学, 医学部附属病院, 助手 (10187809)
橋本 明栄 Ehime University, Hospital attached to School of Medicine, ex-Associate (60172855)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1989年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 腎 / レニン / mRNA / レニン阻害剤 / アンジオテンシン変換酵素阻害剤 / 傍糸球体細胞 / ンジオテンシン変換酵素阻害剤 |
研究概要 |
レニン・アンジオテンシン系は血圧,体液電解質のホメオスタ-シスに重要な役割を演じている。この系の律速酵素であるレニンは腎の傍系球体細胞(JG細胞)で生成され、血中に分泌される。アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤とレニン阻害剤はともにレニン、アンジオテンシン系の阻害剤である。この研究は2つの阻害剤の腎レニン生合成とレニン分泌に及ぼす効果を調べた。レニン阻害剤としてはヒトとサルレニンに特異的に作用し、かつ強力なES-1005を用い、ACE阻害剤としてカプトプリルを用いた。腎レニンmRNAはヒトレニンCDNAのAvaII断片(957bp)をプロ-ブとして用い、Northern blot法により測定した。実験動物は食塩制限激マ-モゼットを用いた。マ-モゼットの血中レニン濃度はヒトレニンに対するモノクロ-ナル抗体を用いラジオイムノアッセ法で測定した。 Es-1005(12mg/kg/時)を2時間持続点滴投与後、腎レニンmRNAは1/3と有意に抑制された。一方、カプトプリル(0.53mg/kg/時)2時間役与では腎レニンmRNAには影響しなかった。Es-1005(48mg/kg/H)を7日間腹腔内に持続投与すると腎レニンmRNAは1/2に有意に抑制され、血中レニン濃度は対照の2倍と有意に増加した。これに対して、カプトプリル(2mg/kg/日)を7日間腹腔内に持続投与すると、腎レニンmRNAは対照コントロ-ルの6倍と著明に上昇した。 以上の成績から、レニン阻害剤とACE阻害剤は腎レニン生合成に対して全く反対の作用を示すことを明らかにした。さらに、レニン阻害剤を1週間投与すると腎レニン生合成は抑制され、腎から血中へのレニン分泌は促進されているというparadoxical effextが認められた。
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