研究課題/領域番号 |
63570412
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
佐藤 登志郎 北里大学, 医学部, 教授 (60050366)
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研究分担者 |
白鷹 増男 北里大学, 医学部, 助手 (60050639)
竹内 昭博 北里大学, 医学部, 助手 (20163371)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1988年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 心房性ナトリウム利尿ペプチド / hANP / 体液調節機構 / アルドステロン / 抗利尿ホルモン / 食塩摂取量 |
研究概要 |
本研究の目標は健常者における心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)の体液調節機構における位置づけ、特に他の神経・内分泌系との競合的役割についての解明にあった。 (1)被験者を用いた実験: 対象と方法 6名の血圧正常の健常者(男、21ー40歳)についてそれぞれの通常の食生活(コントロール期)に続いて7日間ずつの低Na摂取期(20mEq/d)と高Na摂取期(285mEq/d)を設け、水電解質出納、腎機能(GFR、腎尿細管吸収)、血中、尿中のirhANP(丸茂らの方法)、およびAldosterone、ADIIおよび電解質の濃度、IIct、血清タンパク質濃度等を経時的に測定した。 結果および考察 水電解質出納、ヘマトクリット、血清電解質測定の結果から低Na期に対して高Na期には約1リットルの細胞外液量の増加が推定された。内分泌系の反応としてはコントロール期に比して低Na期にhANPは変化せずAldosterone(以下Aldo)のみが有意に上昇し、これと共にFeNaが低下したが、高Na期ではhANPは血中濃度、尿中排泄共に有意に上昇し尿中ADHが上昇したがAldoには有意な変化がみられなかった。この期にGFRが上昇したがFeNaには変化が認められなかった。 この結果によって生理的Na摂取変動の範囲に於けるAldoとANPの相補的な制御機構が示唆された。また本研究における実験条件の範囲ではANPの利尿作用機序は主としてGFRの上昇によるものと考えられた。(Japanese J.Physiology 38:677-687,1988に発表) (2)動物を用いた実験:犬に合成hANPを注入してaldosteroneの動向を調べた結果では生理的と推定される範囲の投与量ではaldoの有意な抑制は見られていない。種々のNa負荷の条件下でこの事を更に検討すべきであると考えられた。
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