研究課題/領域番号 |
63570423
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 徹雄 東北大学, 抗酸菌 病研究所, 助手 (90170761)
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研究分担者 |
今野 多助 東北大学, 抗酸菌病 研究所, 教授 (00004846)
寺沢 政彦 東北大学, 抗 酸菌病研究所, 助手 (80192201)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1988年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ロタウィルス / 赤血球凝集素 / 単クローン抗体 / 抗イディオタイプ抗体 / 抗 イディオ-イディオタイプ抗体 / ワクチン |
研究概要 |
われわれはヒトロタウィルス (HRV) が1日雛赤血球を凝集する活性 (HA) があり、これがトリプシンによるHRV活性化 (感染性) とは逆に減少、消 失することを初めて認め報告して来た。今回はHAに対する単クローン抗体 (mAb ) を作成し、そのイディオタイプ (Id) に対する同系mAbを作成し、HRV感染 機序の解析を試みた。 1.mAbK-1532はHRV KUN株のウィルス蛋白VP4に特異的に反 応する抗体で、HA阻止活性 (HI) と感染中和活性を有する。この精製mAbを免 疫原として同系mAb抗Id抗体を作成した。中和阻止活性を有する2つのmAb、 11Aと21Dが得られた。 2.アフィニティクロマトグラフィー精製抗IdmAb11Aを125Iで標識 し、K-1532との特異的結合能を確認した。この結合性にもとずいて他のmAb との交叉反応性を調べた結果、K-1532と同じ特異性を有するmAbK-376 のみ15%の交叉反応性を示した。 3.得られた抗IdmAb11Aと21DはK-1532のHIを阻止したが、 他のmAbのHIは阻止しない。また、11Aまたは21D抗体で処理した赤血球を 用いたKUN株のHA活性は低下し、これらの抗IdmAbNO赤血球への特異的結 合が示唆された。 4.11Aと21DはKUN株に対する免疫状血清の中和活性を阻止したが、他 の血清型ウィルスに対する抗血清の中和活性を阻止しない。 5.抗IdmAbを用いてマウスを免疫し、抗Id-Id抗体の産生が確認され た。また、KUN株免疫による抗体産生能を増強した。 6.MA104細胞を抗IdmAbで処理したあとKUN株を感染させると、そ の感染性が低下する。VP4に対するレセプターの存在を示唆す。
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