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川崎病発症原因に関するウィルス学的アプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 63570432
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 小児科学
研究機関信州大学

研究代表者

河合 博  信州大学, 医学部, 講師 (70126671)

研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード川崎病 / ウィルス / 間接蛍光抗体法 / ウェスタンブロッティング法 / 電子顕微鏡
研究概要

川崎病の発症原因を解明するため、本研究ではウィルス学的アプローチを行い以下の結果を得た。
(1)川崎病発症後5日以内の末梢血を全血培養法にてPHP-P刺激下で3〜5日間培養後、単核球を分離、塗沫標本を作成し、回復期血清とFITC標識抗ヒトIgG、IgMを用い、間接蛍光抗体法にて検索したところ、78%に陽性率の増加を認め、特に、IgM抗体に対して高率であった。
(2)さらに、その特異性をウェスタンブロッティング法で検討した。同様の方法で培養した単核球より細胞質成分を抽出し、SDS-PAGEを行った後、ニトロセルロース膜に転写し、急性期または回復期血清と反応後、二次抗体としてペルオキシダーゼ標識抗ヒトIgG、IgMと反応させ、DAB-H_2O_2系にて発色させ検討した。回復期血清との反応では、分子量75KDa〜15KDaに分布する蛋白がIgG抗体に対して10〜11バンド、IgM抗体で13〜14バンド認められた。このうち、分子量50〜30KDaに分布する3〜4バンドは本症に特異的と考えられた。その他のバンドに関しては、正常人の培養単核球や、Raji、Molt-4などの細胞株の抽出抗原との間にも交叉反応性が認められ、本症では抗リンパ球自己抗体も出現していると考えられた。
(3)培養細胞を溶解後、ミリポアフィルターにて瀘過した後、20%ショ糖上に重層し、超遠心した後、リンタングステン酸を用いネガティブ染色し、電子顕微鏡にて観察したところ、数例の検体から、小型球形ウィルス様粒子を発見できた。
(4)これらのウィルス様粒子の他細胞へのtransmissionと細胞内増殖に関して検討しており、今後、川崎病患児における特異性を検討し、病因との関連を明らかにすると同時に、電顕的研究による形態学的特徴と、ゲノムの分子生物学的解析を行い、ウィルス様粒子の同定をアプローチしていく。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 河合博: 日本小児科学会雑誌. 91. 324 (1987)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 河合博: 日本小児科学会. 92. 650 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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