研究課題/領域番号 |
63570435
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伊藤 正利 京都大学, 医学部, 助手 (90135567)
|
研究期間 (年度) |
1988 – 1990
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1989年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1988年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | EIマウス / アドレナリン受容体 / α_1受容体 / α_2受容体 / ノルアドレナリン / ド-パミン / cAMP / E1マウス / ド-バミン / Elマウス / α1受容体 / α2受容体 / β受容体 |
研究概要 |
生後23週令のEIマウスの部分脳のノルアドレナリン(NA)、ド-パミン(DA)濃度とカテコ-ルアミン作動性神経の代謝回転を測定し、前頭葉でEI刺激群、非刺激群とともにddYと比べてNA濃度は有意に低下しており、海馬、線条体でEI刺激群では非刺激群、ddYに比べて有意に低値であった。NAの代謝回転はEI刺激群の線条体では低下していたが、EI刺激群、非刺激群の海馬では亢進していた。DA濃度は、EI刺激群の線条体で非刺激群、ddYより低下しており、代謝回転も低下していた。EIマウスの発達に伴うNA濃度の変動をみると、NA濃度は生後4週では前、側頭葉、中脳、脳幹部でEI群はddYより有意に高いが、加令とともにddY群と差はなくなり、痙攣感受性の高まる生後12週のEI群の線条体、海馬のddYと比べて有意に低値となり、EI刺激群はそのまま低値を保つが、EI刺激群は23週令ではddYと差がなくなる。痙攣によるNA濃度の変動をみると、痙攣中、1分後で線条体、海馬、脳幹部で前シナップスからの遊離が原因と思われるNA濃度の低下がみられ、10分後で線条体、海馬、30分後でも海馬で痙攣前より有意の低下が観察された。30分後では前頭葉、中脳でNA濃度の上昇がみられるようになり、60分後では小脳、脳幹部でも上昇し、3時間後中脳、脳幹部で高値が継続していたが、1日後ではどの部位でも変化は消失していた。これらのNA濃度の上昇は、痙攣によるNA遊離を補うNA生合成の亢進によるものと思われた。NA作動性神経系および他の神経伝達物質系のセカンドメッセンジャ-であるcAMPを測定しEIマウスのcAMP濃度が大脳皮質でddYより低い事、痙攣後海馬を除く各部位でcAMPの上昇がみられることを明かにし、EIマウスの痙攣におけるNA作動性神経以外の神経伝達物質系の関与の可能性を示した。
|