研究課題/領域番号 |
63570445
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
松本 正 長崎大学, 医学部, 助手 (70190535)
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研究分担者 |
新川 詔夫 長崎大学, 医学部, 教授 (00111170)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | デュシャンヌ筋ジストロフィー症 / 女性筋ジストロフィー症患者 / 遺伝形質 / X連鎖性遺伝 / 遺伝子欠失 / ジストロフィン / ウエスタンブロッティング |
研究概要 |
方法:女性デュシャンヌ様筋ジストロフィー症(DMD)の遺伝形式がX連鎖性であるのか常染色体性なのかを追求するために、本症女性患者8名(7家族)およびその両親の血液を全国から集め、以下の検討を行った。(1)各患者の核DNAを制限酵素Taglで切断し、DMDの相補的DNA(cDNA)をプローブにして、サザンハイブリダイゼーション法で、遺伝子欠失を検討した。(2)DMD遺伝子座中に存在する、あるいは近傍にある種々のDNA配列をプローブにして、同様に欠失分析を行った。(3)患者の筋生検材料をDMD遺伝子産物であるジストロフィン蛋白に対する抗体(抗ジストロフィン抗体)による蛍光抗体法、あるいはウエスタンブロット法で、ジストロフィンを有無あるいはその量を検討した。 結果:(1)8名のうち、cDNAに欠失を認めたものはいなかった。(2)8名中1名にDMD座中のDNA配列ERT87-30の欠失を認めた。(3)ジストロフィンの異常は8名中2名に認めた。即ち、1名は蛍光抗体法でモザイクパターンを示し、他の1名はウエスタンブロット法で、正常よりも量的に少ないジストロフィンを検出した。(4)残りの4名はいずれの方法でも異常は検出されなかった。即ち、今回検討した7家族中3家族の筋ジストロフィー症の原因遺伝子はDMD座にある。換言すると、検出可能な女性DMDのうち、少なくとも半数はX連鎖遺伝病である。
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