研究課題/領域番号 |
63570450
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
矢崎 信 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (80133479)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1988年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 移植片宿住病 / 骨髄移植 / 骨髄線維芽細胞 / サイトメガロウイルス |
研究概要 |
1.4組の骨髄移植の患者及びドナーから骨髄線維芽細胞を樹立し、液体窒素タンクに保存した。 2.基礎実験として、これらの骨髄線維芽細胞をカバーグラス上に生やした後、サイトメガロウイルス(CMV)ADー169株を感染させ24時間後に、感染細胞のCMV特異抗原の発現を購入した蛍光顕微鏡で検討した。CMV抗原のうち初期免疫反応の成立上特に重要と考えられるCMV前初期抗原に対するマウスモノクロナール抗体、eー3(愛知県心身障害者コロニー発達研究所の筒井博士により分与された)で、CMV感染骨髄線維芽細胞を染色すると、感染後24時間の時点で約半分の細胞の核に特異的に前初期抗原が発現していた。以後の実験では、すベてCMV感染後24時間後の細胞を用いた。 3.次にこのCMV感染細胞を抗原にして、骨髄移植患者を検討した。今回検討した骨髄移植患者4例中にCMV感染はなく、移植片宿住病(GVHD)はO度が1例、I度が3例であり、間質性肺炎は軽症例が1例認められた。細胞に感染したCMVの不活化は、今回紫外線による細胞膜抗原の破壊を避けるためマイトマイシンを用いた。骨髄移植後の患者リンパ球をCMV感染骨髄細胞と7日間培養すると、非感染細胞と培養した場合よりも2000〜6000CPMの^3Hーthymidineの取り込み増加が認められた。患者のCMV感染細胞とドナーのCMV感染細胞の差は認められなかった。HLAとの相関を検討するため毎回HLAの判明した2種のCMV感染骨髄線維芽細胞を用いたが相関は認められなかった。今回の4例では、GVHDが軽症であったためか骨髄移植後の患者リンパ球のCMV感染骨髄線維芽細胞に対する増殖反応とGVHDとの関連は、はっきりしなかった。今後も症例を増やして、検討していく予定である。
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