研究課題/領域番号 |
63570466
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
富田 靖 東北大学, 医学部付 属病院, 講師 (70108512)
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研究分担者 |
柴原 茂樹 東北大学, 医学 部, 教授 (70206142)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 先天性白皮症 / チロシナーゼ / 遺伝性疾患 |
研究概要 |
先天性白皮症のうち、チロシナーゼ (以下Taseと略す) 陰性型にお いては、色素細胞内にTase蛋白がないか、あっても活性のない不完全なTase 蛋白であると考えられる。いずれにしても、染色体のチロシナーゼDNAの異常によ り引き起こされていると考えられる。昨年までの研究で、白皮症の患者と健常人との 比較で、TaseのDNAにポリモルフィズムは認められなかった。この研究では、 患者と健常人のそれぞれの染色体TaseDNAの塩基配列を決定し、それらの比較 から、患者の異常部位を決定する事とした。 [方法] すでに報告されているKwon らのヒトTaseのcDNAであるPmel34、そのDNA残基244/276に ついての合成オリゴヌクレオチドをプローベとして、MeWoヒト黒色腫の遺伝子ラ イブラリィよりTaseのcDNAを得た。また健常人の胎盤および白皮症の患者リ ンパ球の遺伝子ライブラリィより、それぞれの染色体Taseを得た。これらcDN Aおよび染色体DNAの塩基配列の決定を行った。 [結果および考察] 今回ヒト黒色 腫MeWoよりTaseのcDNAを得た (それをpHTrlと称する) 。すでに報 告されているKwonらのPmel34とpHTrlを比べると、核酸の配列に多く の相違がある事が判明した。pHTrlの核酸配列の結果から、ヒトTaseは51 1個のアミノ酸から成り、その分子量は58,000である。さらにalterna tive splicingによって少なくとも2種のTaseのmRNAが存在し ている事が示された。これらの結果は、今後白皮症患者のTaseのDNAの配列を 比較する上で、重要な情報となる。現在患者のDNA配列を決定しつつある。間もな く、その結果が出るが、この報告には間に合わなかった。
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