| 研究課題/領域番号 |
63570484
|
|---|
| 研究種目 |
一般研究(C)
|
| 配分区分 | 補助金 |
|---|
| 研究分野 |
皮膚科学
|
|---|
| 研究機関 | 藤田保健衛生大学 |
|---|
研究代表者 |
伊藤 祥輔 藤田学園保健衛生大学, 衛生学部, 教授 (70121431)
|
|---|
| 研究分担者 |
若松 一雅 藤田学園保健衛生大学, 衛生学部, 講師 (80131259)
井上 茂樹 藤田学園保健衛生大学, 衛生学部, 講師 (30084601)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
1988 – 1989
|
| 研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
| 配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1989年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
|---|
| キーワード | メラニン / 悪性黒色腫 / ド-パ / HPLC / ドーパ |
|---|
| 研究概要 |
1.ユウメラニン関連代謝物の簡便な合成法の開発
ド-パの化学的酸化により得たド-パクロ-ム溶液からpHの違いに基づき、5,6DHI及び5,6DHI2Cを調製した。これらをジアゾメタン処理して、それぞれのOーメチル体を得た。これによりその後の研究に不可欠な標準品の安定な供給が可能となった。
2.悪性黒色腫の生化学的マ-カ-としてのユウメラニン関連代謝物の有用性
(1)B16黒色腫を移植したマウスの尿中のメラニン関連代謝物の推移を調べた。その結果、腫瘍の増殖の初期においては、5H6MI2Cの増加が、従来から黒色腫のマ-カ-として用いられている5ーSーCDの増加よりも著しいことがわかった。(2)B16黒色腫を移植したマウスについて、腫瘍、血清、及び尿中のメラニン関連代謝物の量的な相互関係を調べた。血清インド-ル(5H6MI2C+6H5MI2C)及び5ーSーCDと腫瘍重量との間には高い相関が認められた(r=0.92,0.89)。一方、尿中インド-ル及び5ーSーCDは有意の相関を示さなかった。従って、検体として尿よりも血清を用いたほうが、腫瘍の進展度をよりよく反映することが示唆された。(3)悪性黒色腫患者の尿を分析するうち、未知の代謝物を含む1例を見い出した。この尿を分析した結果、未知物が5H6MI2C及び6H5MI2Cのグルクロン酸及び硫酸抱合体であることが証明された。また、B16黒色腫を移植したマウスの尿中にはグルクロン酸抱合体は検出されず、硫酸抱合体のみが検出された。
今後は、健常者及び黒色腫患者において、血清、尿中インド-ル、5ーSーCDの4種のマ-カ-を測定し、転移の早期診断並びに化学療法の効果の判定における有用性を比較検討したい。
|
