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培養細胞における放射線の多分割照射の影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63570494
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 放射線科学
研究機関横浜市立大学

研究代表者

松井 謙吾  横浜市立大学, 医学部, 教授 (60117760)

研究分担者 窪田 宜夫  横浜市立大学, 医学部, 助手 (20046139)
研究期間 (年度) 1988 – 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード多分割照射 / 亜致死障害 / 潜在的致死障害 / 修復 / C3H10T1 / 2細胞 / SLD repair / PLD repair / C3HlOT1@2
研究概要

放射線に対する培養細胞の反応については、Elkindその他により詳細な研究が行なわれており、放射線照射を受けた細胞は亜致死障害(SLD)と潜在的致死障害(PLD)を修復する能力を有していることが知られている。しかし放射線の多分割照射を行った細胞では、細胞生残率は理論値よりも除々に低下するとの報告もあり、また全体的に細胞の多分割照射の影響についての解析は極めて少ないのが現状である。また近年、臨床の放射線治療においては、ハイパ-フラクショネ-ションといった多分割放射線治療法も取り入れられ、細胞レベルで多分割照射の放射線生物学的知見を得ることは非常に重要と考えられる。そこで我々は1日2回の多分割照射の影響を、放射線障害の回復能に着目して検討した。用いた細胞はC3Hマウス由来の10T1/2細胞である。実験はすべてプラト-期10T1/2細胞を用いた。プラト-期10T1/2細胞は殆んどの細胞がG_1期で停止しており、細胞周期の進行の影響を除外して多分割照射の影響を観察することが可能であること、そして細胞周期の進行の殆んど見られない正常組織のin vitroモデルとも成り得ることなどの利点がある。
プラト-期10T1/2細胞に6時間のインタ-バルで2.5Gyを1日2回照射を行うと、実際の細胞生残率は2.5Gy1回照射から計算された理論上の生残率と3回照射までは一致していたが、分割照射回数が増えるに従い、しだいに生残率は理論値よりも低値を示した。このことから分割回数が回を重ねるに従い、細胞の放射線障害からの回復能は低下することが考えられる。そこで多分割照射を受けた細胞のSLD修復、slow typeとfast typeのPLD修復能力を未照射のコントロ-ル細胞と比較したところ、slow typeのPLD修復能力のみがコントロ-ルに比較して低下しており、この事が多分割照射した細胞の生残率が理論値よりも低下した原因の一つであると考えられる。

報告書

(3件)
  • 1989 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (9件)

  • [文献書誌] 窪田宜夫: "プラト-期10T1/2細胞における放射線の多分割照射の影響" 日本医学放射線学会生物部会誌. 2. 45-47 (1989)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1989 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Nobuo Kubota: "Effect of multiple-dose irradiation on repair capacity in plateau phase C3H10T1/2 cells" Journal of Radiation Research.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1989 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] NOBUO KUBOTA: "Effect of multiple-dose irradiation on plateau phase 10T1/ cells" Nihon Igaku Houshasen Gakkai Seibutsubukaishi 2, 45-47, 1989.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1989 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] NOBUO KUBOTA: "Effect of multiple-dose irradiation on repair capacity in plateau phase C3H 10T1/ cells." Submitted to J. Radiat. Res.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1989 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 窪田宜夫: "プラト-期10T1/2細胞における放射線の多分割照射の影響" 日本医学放射線学会生物部会誌. 2. 45-47 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] Nobuo Kubota: "Effect of multiple-dose irradiation on pepair copacity in plateau phase C3H10T1/2 cells" Jounal of Radiation Research.

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 窪田宜夫 他: 日本医学放射線学会誌. 48. 1276-1282 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] N.Kubota 他: Int.J.Radiat.Biol.54. 221-228 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 窪田宜夫 他: 日本医学放射線学会生物部会誌.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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