研究課題/領域番号 |
63570496
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
中村 佳代子 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20124480)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1989年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1988年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | イムノシンチグラフィ / 腫瘍 / モノクロ-ナル抗体 / 血中抗原 / 細胞膜表面抗原 / インタ-フェロン / 細胞膜抗原 / モノクローナル抗体 |
研究概要 |
本研究は状況の異なる腫瘍のイムノシンチグラフィを通して、腫瘍組織の生化学的、免疫学的特異性を個々に明らかにすることを目的としている。ヒトの腫瘍を植えつけたヌ-ドマウスに^<125>I標識したモノクロ-ナル抗体を投与する系を用い、以下の様な結果を得た。1.腫瘍より分泌される抗原は投与抗体と結合し、血中でのRIクリアランスを遅くし更に、肝、脾臓へ非特異的に集積することがある。2.その結果、抗原を血中に分泌するタイプの腫瘍では小さい方が腫瘍像が鮮明である場合が多い。3.同一の抗原を認識する抗体を用いる場合には、腫瘍細胞の膜表面に存在する抗原を認識する抗体の方が、腫瘍細胞内部に存在する抗原を認識する抗体よりも多く腫瘍に取りこまれる。4.インタ-フェロンαAは腫瘍細胞表面に存在する抗原の発現をその量に応じて増感させる。5.その結果、インタ-フェロンを投与した担癌マウスでは、抗体の腫瘍への取りこみがその量に応じて増加した。 以上の諸結果より、当研究の目的とするイムノシンチグラフィに適した〔腫瘍ー抗体〕との組み合わせとしては、血中に抗原を分泌しない、又は、分泌しても比較的代謝速度の速い腫瘍に対し、腫瘍細胞の表面に存在する抗原を認識する抗体を用いる事が望ましいとの結論を得た。更に、インタ-フェロンを代表とするBRM製剤(Biological Response Modifier)との併用が今後のイムノシンチグラフィの適応性を大きく拡大する可能性のあることを免疫学的に証明した。
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