研究課題/領域番号 |
63570524
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
白井 厚治 千葉大学, 医学部・内科学第二, 助手 (00150269)
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研究分担者 |
森崎 信尋 千葉大学, 医学部・内科学第二, 助手 (40174411)
斎藤 康 千葉大学, 医学部・内科学第二, 講師 (50101358)
KOBAYASHI Junji Chiba University, School of Medicine, Second Department of Internal Medicine, Re
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1989年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1988年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | lipoprotein lipase / hypertrigly ceridemia / lnterface recognition site / catalytic site / modial chain triglyceride / LpL gene / リポ蛋白リパ-ゼ(LpL) / 高中性脂肪血症 / LpLcDNA / 中鎖中性脂肪 / リポ蛋白リパーゼ / V型高脂血症 / リポ蛋白リパーゼ遺伝子 |
研究概要 |
高度な高中性脂肪血症をきたす成因としてリポ蛋白リパ-ゼ(LpL)を検討しリポ蛋白界面の認識能に異常のある「界面認識異常LpL」の存在を発見した。本酵素の構造と機能を明らかにすると共に治療法の確立を試みた。 1.界面認識異常LpLの存在とその性質について 高度な高中性脂肪血症を呈し膵炎をくり返していた14才の女児から得リポ蛋白リパ-ゼは、長鎖脂肪酸エステルトリオレインの水解活性を有さなかったが、短鎖脂肪酸エステルトリブチリンの水解活性を保持していた。本酵素は超低比重リポ蛋白と結合できなかった。しかし本酵素はトリオレインをリゾレシチンによって乳化すると活性発現がみられ、血中リポ蛋白側の性状をかえることによって治療が可能であることが示唆された。 2.界面認識異常LpLを有した患者に対する中鎖中性脂肪(MCT)投与効果とその機序について 本患者にはMCT投与が著効を呈し、臨床症状も改善した。その機構としてヘパリン静注後の中性脂肪クリアランスの検討、MCTを添加して作成した人工基質の検討などからMCTは若干ながら血中中性脂肪リッチリポ蛋白にとりこまれ、それがリポ蛋白表面の状性を変え、患者LpLとのインタ-アクションを可能ならしめている可能性が示され、MCT投与で改善する高中性脂肪血症の実態が明らかにされた。 3.界面認識異常LpLのアミノ酸配列と機能部位の検討 患者LpLと遺伝子のエクソン4のDNAシ-フエンスを調べると異常がなかった。従って本患者の活性中心部位には異常がなく、リポ蛋白界面認識部位に異常のあることが示唆された。後者の部位の異常はsite dirocted mutagenesieによる発現LpLの検討を加えながら解明している。
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