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下垂体ホルモン分泌における細胞内情報伝達機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63570526
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 内分泌・代謝学
研究機関東京大学

研究代表者

石橋 みゆき  東京大学, 医学部, 助手 (50134599)

研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード成長ホルモン / プロラクチン / 細胞内遊離カルシウム / 蛋白キナーゼC / サイクリックAMP / 視床下部ホルモン
研究概要

ホルモンの作用発現に細胞内遊離Ca^<++>がどのように関与しているかを知る目的で,まず,視床下部ホルモンを作用させた際のヒト下垂体細胞の細胞内遊離Ca^<++>濃度の変動を検討した。対象は,7例の先端巨大症,4例のプロラクチノーマ,1例の非機能性下垂体腺種で,これら患者の下垂体腺種組織を遊離細胞として実験に供した。まず,4μMのfura-2で20分間前処置した後,蛍光光度計で細胞内Ca^<++>を測定し,これに種々の視床下部ホルモンを加えてその効果を調べた。下垂体腺種細胞の細胞内Ca^<++>濃度の基礎値は97.3±5.6nMであった成長ホルモン産生腺種では,細胞内Ca^<++>濃度はTRH(10^<-6>M),GRF(10^<-7>M)で増加し,ソマトスタチン(10^<-6>M),ドーパミン(10^<-6>M)で低下した。プロラクチン産生腺種では,ドーパミン,ソマトスタチンの添加で細胞内Ca^<++>濃度が低下したが,TRHに対する反応は認めなかった。1例の非機能性下垂体腺種では,TRHに対する著名な増加反応が認められた。以上の検討から,1)TRHだでなく,GRF,ドーパミン,ソマトスタチンなどの視床下部ホルモンの下垂体細胞における作用発現に,細胞内遊離Ca^<++>濃度の変化が関与している,2)非機能性下垂体腺腫のなかにも,視床下部ホルモンに対する受容体をもつものがあることが結論された。次に,各種の細胞内情報伝達系の相互作用を知るため,この系にForskolin(10^<-5>M)あるいはTPA(10^<-7>M)を加えて,細胞内cAMPを上昇させ,あるいは蛋白キナーゼCを活性化させると,細胞内Ca^<++>濃度は,Forskolin添加時には上昇したが,TPAでは変化しなかった。更に,実際に,Ca^<++>代謝異常を示す患者で,下垂体細胞の反応性を検討した。著明な低Ca^<++>血症を呈する特発性副甲状腺機能低下症患者(27歳,男)では,視床下部ホルモンに対する下垂体の反応が一部低下していることが明らかになった。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 宮川清,石橋みゆき 他: Cancer. 61. 1232-1236 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 山路徹,石橋みゆき 他: J Clin Endocrinol Metab. 67. 348-352 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 山路徹,石橋みゆき 他: Acta Endocrinol. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 石橋みゆき 他: 日本内分泌学会雑誌. 64. 843 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 石橋みゆき: クリニカ. 15. 274-278 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 石橋みゆき: 内科. 63. 99-102 (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 石橋みゆき: "間脳,下垂体疾患,副腎疾患ープロラクチン産生腫瘍" メジカルビュー社, 92-99 (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 山路徹,石橋みゆき: "Annual Review内分泌・代謝 1988すまプロラクチン" 中外医学社, 155-164 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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