研究課題/領域番号 |
63570530
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
|
研究機関 | 福井医科大学 |
研究代表者 |
宮保 進 福井医科大学, 副学長 (70019884)
|
研究分担者 |
林 多喜王 福井医科大学, 医学部, 助手 (00198847)
大屋 栄一 福井医科大学, 医学部, 助手 (60160636)
岸田 繁 福井医科大学, 医学部, 講師 (90019589)
|
研究期間 (年度) |
1988 – 1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1988年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | MSGラット / 脳移植 / 弓状核 / GHサ-ジ / Lee Index / 成長障害 / 視床下部ホルモン |
研究概要 |
新生児ラットにモノソジウムグルタメイト(MSG)を皮下投与すると特異な成長障害を伴った肥満と各種視床下部・下垂体ホルモン分泌障害、高血糖と高インスリン血症などを示すMSGラットが出来る。このMSGラット第3脳室に正常胎児ラット弓状核(ARC)を含む視床下部片を移植しその効果を観察した。方法:レシピエントは生後2・3両日にMSG2mg/g体重を投与した14日齢の雄ラットを用いた。ドナ-は胎生20日の正常胎児ラットでARCを含む視床下部片を細い金属片で打ち抜き、レシピエントラットの第3脳室底に挿入・移植した。比較のため。MSG投与のみの群を作った。結果:1.MSGラット視床下部諸核の計測でARCは著明に縮小し、腹内側核、視交叉上核も有意に縮小していた。移植された脳組織片はレシピエント脳と神経連絡形成が認められた。2.無拘束のままGRF、TRF、LH-RH、CRFの4者を静注負荷するGH、TSH、PRL、LH、ACTHの反応は未処置ラット、MSGラット、MSG・脳移植ラット間に有意の差はなかった。ただFSHのみはMSGラットで基礎値およびLH-RHに対する反応は低下し、脳移植は部分的にこれを改善した。3.無拘束で昼4時間、経時採決しGHを測定すると、未処置ラットでは著明なGHサ-ジが認められたが、MSGラットでは全く消失し、脳移植では不完全ながらサ-ジが恢復した。4.ブドウ糖経口負荷に対し、MSGラットは血糖・インスリンともに基礎値より高く反応も増強していた。MSG脳移植ラットではインスリン反応が一層増強された。5.Lee Indexよりみた体型は、MSGラットは著明に高値を示したが、脳移植の約半数で正常域に分布した。結果:MSGラットに対する生後一定日齢までの脳移植はその視床下部機能を部分的ながら回復させる。
|