研究課題/領域番号 |
63570547
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
|
研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
田中 孝司 帝京大学, 医学部, 助教授 (70142453)
|
研究分担者 |
清水 直容 帝京大学, 医学部, 教授 (10082108)
渡部 敏雄 帝京大学, 医学部, 助手 (10158678)
|
研究期間 (年度) |
1988
|
研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
|
配分額 *注記 |
800千円 (直接経費: 800千円)
1988年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
|
キーワード | CRH / ACTH / AVP / cortisol |
研究概要 |
corticotropin-releasing hormone(CRH)がACTH分泌予備能検査に用いられるようになったがインスリン低血糖試験やlysine-vasopressin(10単位筋注)試験などに比べて副作用は少ないがACTH分泌作用も弱いのが欠点である。vasopressinはCRHによるACTH分泌作用を増強することが知られている。そこで比較的少量のarginine-vasopressin(AVP,筋注または静注)とCRH(100μg静注)を同時投与し副作用とACTHおよびcortisol分泌に及ぼす効果を比較し、ACTH分泌予備能検査としての意義を検討した。対象は正常成人20名(男女各10)で一夜絶食ののち朝8時から検査終了まで安静とした。午前9時にA:CRH単独静注、B:CRH+0.3単位AVP静注、C:CRH+0.3単位AVP筋注、D:CRH+1.0単位AVP筋注の4種の検査を1週間隔で実施した。各試験において-15、0、15、30、60、90、および120分で採血し、血漿ACTHとcortisolをそれぞれ特異的なRIAで測定した。同時に自他覚的副作用、脈拍、血圧も観察した。AVP同時投与によると考えられる副作用はなくまた脈拍、血圧にも懸念すべき変化はなかった。血漿ACTHとcortisolは4種の試験のいずれでも有意に上昇した。しかし血漿ACTHの分泌はCRH単独投与に比べて、AVP0.3単位静注またはAVP1.0単位筋注の併用で有意に増加した。以上のようにAVPとCRHの同時投与はCRH単独投与に比べて副作用を起こすことなくACTH分泌を増強することから、より良いACTH分泌予備能検査になり得ると考えられる。 AVPの至適量や各種疾患患者における検討は今後の課題である。
|