研究課題/領域番号 |
63570607
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
内田 久則 東京大学, 医科学研究所, 教授 (30050420)
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研究分担者 |
別宮 好文 東京大学, 医科学研究所, 助手 (70199454)
佐丸 義夫 東京大学, 医科学研究所, 講師 (10012733)
西村 洋治 東京大学, 医科学研究所, 教務職員 (10218208)
杉本 久之 東京大学, 医科学研究所, 講師 (20107428)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1988年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | イヌ膵・腎合併移動 / 腸管ドレナ-ゼ法 / 膀胱ドレナ-ジ法 / 同腹犬膵移植 / 膵移植と組織適合 / サイクロスポロン / 低Na・Cl性酸血症 / 膵管処理法の比較 / イヌ膵十二指腸移植 / 腸管ドレナ-ジ法 / サイクロスポリン / 膵十二指腸移植 / イヌ実験 / 膵液膀胱ドレナージ / 膵液小腸ドレナージ / FK506 / 同腹犬膵十二指腸移植 |
研究概要 |
1966年にKelly,Lilleheiらがinsulin dependent diabetes mellitus(IDDM)に対して膵・腎合併移植を行ってから、欧米諸国においては、1988年までに1500例以上の膵移植が行われた。一方わが国では1例の膵・腎移植が行われたのみで、諸外国に比べ著しく立ち遅れている。反面わが国では膵移植の対象となIDDMの患者は少なくない。以上の観点から臨床膵移植の応用を目指すべく、大型動物を用い以下の実験を行った。 (1)イヌ同種膵単独移植、膵・腎合併移植、腎単独移植における移植膵あるいは移植腎生着率の比較検討。この結果、免疫抑制剤ciclosporin投与を行うと、膵十二指腸単独移植群(n=10)は813.±14.1日、膵十二指腸および腎合併移植群(n=11)は31.9±8.1日、腎単独移植群(n=5)は54.0±17.9日であり、膵十二指腸単独移植群がもっとも良好であった。しかし、膵・腎合併移植群の死因は移植腎の拒絶反応で、膵の拒絶反応ではなく、膵は腎よりも生着しやすい臓器と結論した。 (2)同腹犬および非同腹犬における実験的膵十二指腸移植。 同腹犬同志の移植膵は有意に長期間機能的先着を示し、膵移植においては組織適合性が重要であると結論された。 (3)イス同種膵十二指腸移植における十二指腸空腸吻合術および十二腸膀胱吻合術の比較検討。 移植膵の膵管あるいは十二指腸を膀胱と吻合する術式は、尿中アミラ-ゼの分折定量により移植膵拒絶反応診断が可能であるが、酸血症の発生が問題である。イヌで移植膵十二指腸膀胱吻合術と小腸吻合術を行った結果、膀胱ドレナ-ジ群5頭は16.0±5.8日、小腸ドレナ-群の5頭は157.8±98.1日であり、膀胱ドレナ-ジ群では酸血症の発生が問題で、膵移植の臨床応用の手術術式として腸管ドレナ-ジ法はより生理的であり長期生存が得られることからも、望ましい術式と考えられた。
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