研究課題/領域番号 |
63570616
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
鈴木 英登士 弘前大学, 医学部, 講師 (60142858)
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研究分担者 |
福島 紀雅 弘前大学, 医学部附属病院, 医員
高橋 賢一 弘前大学, 医学部附属病院, 助手
百田 行雅 白生会胃腸病院, 消化器外科, 外科部長
朝倉 靖夫 弘前大学, 医学部附属病院, 医員
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1990年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1989年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1988年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | )migrating motor complex(MMC) / Oddi筋運動 / 2現象記録 / 胆汁排出機転 / 体液性調節機構 / 神経性調節機構 / 十二指腸運動 / 神経調節因子 / atropine / 上向性収縮波形群 / 内因性CCK負荷 / 十二指腸乳頭部カラ-フイルム撮影 / 胆汁排出機序 / migrating motor complex(MMC) |
研究概要 |
胆道生理学上、基本的かつ重要な事項にもかかわらず不明な点の少なくなかったヒトOddi筋の基本的運動様式そして胆汁排出機転におけるOddi筋の果す生理的役割について体液性、神経性両調節機構の両面から著者創案のPTCDル-トからのOddi筋、十二指腸運動測定を行い検索した。 まずOddi筋の運動様式について十二指腸migrating motor complex (MMC)との関連から検索した結果、Oddi筋の運動リズムは決して一様なものではなくMMCの経過において大きく変化することが判明するとともに、両者の間で極めて興味のある臓器相関が認めてれた。このことからも胆道の生理ならびにその病態については他消化管との関連からの総合的観点に立った把握が不可欠なものと考えられた。 胆汁排出機転におけるOddi筋のphysiologic roleについて、まずOddi筋運動と胆道35mm cine film撮影の同時2現象記録を行った結果、Oddi筋収縮運動は胆汁排出を促進するのではなく、反対に抑制、阻止することをはじめて具体的に明らかにした。さらにこの重要な問題点を解明すべく、胆汁排出促進が最も要求される食餌期すなわち内因性 CCK負荷時のOddi筋運動について体液性調節機構との関連から検索した結果、胆汁排出にはOddi筋収縮運動は不要であり、換言するとOddi筋運動の不在下(弛緩)においてこそ大量胆汁排出が可能になることも確認することができた。 Oddi筋運動抑制効果について、神経因子との関連からatropineを投与し検索した結果、Oddi筋弛緩反応については体液性因子が神経因子より優位にあることがうかがわれた。 CCK負荷時の空腸運動亢進については定説となっているが十二指腸については定かでない。内外因性 CCK負荷時の十二指腸運動について検索した結果、ヒト十二指腸での抑制効果が観察され、この両者におけるparadoxical responceは胆襄収縮とOddi筋弛緩と同様極めて興味ある現象と思われる。
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