研究概要 |
本研究の目的な難治性プロラクチン産生下垂体腺腫患者の髄液中プロラクチンが,生物学的活性を有するか,有するとすればheterogeneityが有るか否かを検討するものであり,特に本症患者の髄液プロラクチンの分子量的構成のなかの大分子型プロラクチンの生物活性について検討することであった。Bioassay系としてラットリンフォ-マ細胞(Nb_2リンパ腫細胞)を用いた。リンフォ-マ細胞10%ウシ胎児血清をFischer液に加えると37℃炭酸ガス培養器の中で,約20時間で倍増する速度で成長する。培養細胞を1%ウシ胎児血清加Fischer液に戻し増殖速度を緩除にした。1%ウマ血清加Fischer液に加え5×10^4個/mlの細胞濃度にして2mlずつ培養皿に分注し,72時間後の細胞増多を東亜送用製血球測定器で算定した。10pg/mlから1ng/mlの濃度のhPRL(NIAMDD)を添加し標準曲線を作成し,これをもとにプロラクチン産生下垂体腺腫患者のプロラクチンのsige heterogeneityを検討した。血清プロラクチンをゲル濾加し,このtube毎の濃度を測定し,RIAと比較した。RIAと同じ部位に1ケのピ-ク認め,little型と同定したが,大分子型すなわちbig型とbigーbig型の同定は不可能であった。今後は更に糖度を向上させ,大分子型プロラクチンが本当に生物活性を有しないのかrechromatographyを行ない検討する予定である。
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