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急性水頭症における頭蓋内圧脈波の意義ー頭蓋内圧、脳皮質静脈圧、上矢状洞圧における脈圧の検討ー

研究課題

研究課題/領域番号 63570684
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 脳神経外科学
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

永井 肇  名古屋市立大学, 医学部, 教授 (00023747)

研究分担者 大原 茂幹  名古屋市立大学, 医学部, 助手 (80169044)
研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1988年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード閉塞性水頭症 / 頭蓋内圧脈波 / 硬膜外圧 / 脳皮質静脈圧 / 上矢状洞圧 / 脈圧
研究概要

硬膜外圧脈圧(EDPーPP)が動脈拍動、頭蓋内構成要素および髄液腔complianceの影響を受けることは既に報告した。今回は頭蓋内静脈系がEDPーPPに及ぼす影響をみるため、脳皮質静脈圧(CoVP)および上矢状洞圧(SSSP)の脈圧(PP)とEDPとの関係を犬急性水頭症モデルにおいて検討した。後頭蓋窩硬膜外バルーン法により髄液路を6時間にわたって狭窄したH群(9匹)ではEDPの初期値は16.8±10.7mmHgで、対照群(C群:10匹)の初期値(6.9±2.9mmHg)に比べて著しく上昇した(P<0.02)。次に両群をhypercapniaとして、その際のEDP、CoVP、SSSPの値とそれぞれの脈圧を比較検討した。1.両群ともにCoVPはEDPとほぼ同一の値をとりながら上昇したことから頭蓋内圧EDPが50mmHgまでの上昇では皮質静脈は虚脱しない。2.SSSPの初期値は両群間で差はないが(C群3.75±4.23mmHg、H群4.89±4.49mmHg)、EDP上昇に伴うSSSP上昇の傾きはH群ではC群より小さかった(C群:0.67±0.35、H群:0.35±0.20、P<0.05)。閉塞性水頭症では脳血管床を増大させても、静脈流出抵抗が上昇しているためSSSPは大きく影響されない。3.EDPとEDPーPPの間には両群ともに直線関係があり、その傾きはH群で大きかった。(C群:0.33±0.10、H群:0.38±0.10)。4.EDPとCoVPーPPとの間には両群ともに直線関係があり、その傾きはC群:0.15±0.14、H群:0.21±0.15でありH群で大きかった。すなわち水頭症の存在によりCoVPーPPはEDPーPPと同様増大した。しかしEDPーPPと比べるとCoVPーPPの増大の程度は小さく、皮質静脈には狭小化と脳循環障害が存在することを示唆する。5.SSSPーPPは、EDPの上昇に伴って若干上昇し、その傾きはC群:0.071±0.086、H群:0.042±0.062であり、水頭症群で低かった。この差はSSSPの差によるものと考えられた。以上より、水頭症によるcomplianceの差が脳静脈系脈圧に若干反映されていることが示唆された。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yukihiko.Ueda: Intracranial Pressure. 7. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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