研究課題/領域番号 |
63570707
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
飯塚 正 埼玉医科大学, 整形外科, 講師 (40151237)
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研究分担者 |
武井 紀夫 埼玉医科大学, 整形外科, 助手
加藤 浩 埼玉医科大学, 整形外科, 助手 (70177468)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1989年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1988年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 肋軟骨 / 骨塩量 / 性別判定 / 加令 / 骨粗鬆症 / 脊柱靱帯骨化症 / 石灰化 / 肋軟骨骨化 / 脊柱靭帯骨化症 / 加齢変化 / 肋軟骨石灰化 / 膝半月石灰化 / 骨加齢変化 |
研究概要 |
1.胸部・胸部異常のない253例のX線写真の分析から、肋軟骨骨化の形態分類と程度分類をおこなった。形態分類により性別の判定が可能であることがわかった。Type I(辺縁骨化型)の97%は男性、Type II(中心骨化型)の98%は女性であった。骨化率および骨化程度は20歳代以降加令に伴って増加した。2.剖検例26名からの標本のX線分析から臨床例と同様の分類が可能であることが証明された。組織学的分析から骨化様式は軟骨内骨化であり、走査電顕と分析電顕の所見などによりハイドロオキシアパタイト結晶沈着が主体の石灰化から骨化への過程が示された。3.病的状態との関係も調査した。a)骨粗鬆症58例と対照群89例とを比較した。骨粗鬆症の方が肋軟骨骨化発現率も骨化程度も小さかった。また、骨萎縮度分類で骨萎縮度が大きいほど肋軟骨骨化程度が小さかった。b)膝半月石灰沈着症13例と対照群89例とを比較したところ、肋軟骨骨化程度に関して両群間に有意差はなかった。c)脊柱靱帯骨化症28例と対照群127例とを比較したところ、肋軟骨骨化発現率および骨化程度とも前者の方が有意に大きかった。また、骨化傾向との関係でも、骨化傾向が最も大きいSubgroup(DISH)で最も肋軟骨骨化程度が大きく、最も小さい分節型OPLLで最も小さかった。骨化形態に関しては、a、b、cのいずれの疾患群でも性別判定が可能で、骨化型は疾患の影響よりも性の影響をうけることが判明した。4、定量的コンピュ-タ-断層写真(QCT)による骨粗鬆症10例の調査で、骨塩量が大きいほど肋軟骨骨化程度が大きい傾向が認められた。以上から、肋軟骨骨化のX線分析により、性別の判定、骨量や骨化傾向の推定が可能であることが示唆された。
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