研究課題/領域番号 |
63570720
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
矢島 直 東京大学, 医学部(分), 助手 (20191108)
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研究分担者 |
花岡 一雄 東京大学, 医学部(分), 助教授 (80010403)
菅井 直介 東京大学, 医学部(病), 講師 (10010563)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1989年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 非脱分極性筋弛緩薬 / 薬物動態学 / 薬力学 / 血中濃度 / 単収縮 / 四連反応 / テタヌス反応 / 筋弛緩モニタ- / 筋弛緩薬 / テタヌス収縮 / パンクロニウム / ペクロニウム / テタヌス刺激後促通(PTF) / テタヌス刺激後増強(PTP) / PC-9801 / オンライン |
研究概要 |
DATEX社製の筋弛緩薬モニタ-(Relaxograph)の筋電図(EMG)と日電三栄社製の特注の神経刺激発生装置と神経刺激に対する筋収縮反応(MTR)を張力トランスデュ-サを介してポリグラフで増幅したものをコンピュ-タ(PC-9801RX)にオンラインで入力し、記録・解析できるハ-ドウェアとソフトウェアを開発した。これらの装置により同一患者において、EMGとMTRとを同時に測定することが可能になった。また日電三栄に特注の刺激発生装置は2チャンネルを有しており単刺激とテタヌス刺激を同時に発生させることができるので、MTRでは単収縮反応とテタヌス反応とを同一患者において左右両手で同時に測定・記録・解析できるようになった。テタヌス刺激(50Hz)は11秒間休んでは1秒間持続する事を繰り返すが、このテタヌス刺激に対する1秒間の反応を240個のデ-タとしてディジタル変換してハ-ドディスクに収納する。この割で記録すると1時間の測定で72000個のデ-タが得られることになるが、本装置にはおよそ延べ200時間分のデ-タを保存できる。 本装置を用いて、ベクロニウム投与下の患者の単収縮反応とテタヌス反応を比較解析して、テタヌスの第2ピ-クが単収縮反応から求めた血中濃度の変化でよく説明されることがわかった。また従来四連反応の第1の反応(T_1)は単収縮反応の代用にされていたが、本研究により、T_1と単収縮反応とはその性質を異にしていることが発見された。 本研究ではベクロニウムとパンクロニウムに関しては、その血中濃度の経時的推移の測定も行った。その結果、薬物動態学と広義の薬力学とを、総合した新しい研究方法を開発した。それを用いて、筋弛緩作用発現時の理論的解析に成功し、実例によりそれが正しいことが検証された。現在は筋弛緩作用回復時の、新しい理論を模索中である。本年度はさらにピペクロニウムの血中濃度の測定を行った。
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