研究課題/領域番号 |
63570791
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 宮崎医科大学 |
研究代表者 |
森 憲正 宮崎医科大学, 医学部, 教授 (80040559)
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研究分担者 |
永井 公洋 宮崎医科大学, 医学部, 助手 (20207963)
小池 弘幸 宮崎医科大学, 付属病院, 講師 (40128377)
柳田 謙一 宮崎医科大学, 医学部附属病院, 助手 (30145437)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1989年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1988年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | プロスタグランディ / 代謝酵素 / 抗体 / 抑制因子 / 脂肪酸 / プロスタグランディン |
研究概要 |
PG代謝調節機構の検討 1.妊娠経過に伴う各臓器のPGDH活性の変化 ウィスタ-系ラット(約200g)の妊娠10、13、15、17、19、21、22日令(分娩直前)、分娩後1日目と雄ラット(各群5匹)を使用した。摘出した胎盤、肺、腎、胃粘膜を5倍量のリン酸バッファ-中でホモジナイズして、遠心分離し、上清を酵素源とした。PGDH活性はアルカリ処理法により、15-keto PGE2で測定した。胎盤PGDHは妊娠10令で28.9mU、15日令で11.8mUに一旦低下し、以後次第に上昇し、21日令は15日令の12倍に、分娩直前では約100倍の1067mUに上昇した。一方、肺、腎、胃粘膜のPGDH活性は妊娠経過に伴って上昇(2〜5倍)したが、分娩直前には急速に低下し、分娩後はさらに低い活性を示した。また、雄腎上清のPGDH活性は23.39mUであり、雌に比べて約10倍も高い活性を示した。更に雌腎上清はヒト胎盤性PGDH活性を抑制した。 以上から妊娠に伴う肺、腎、胃粘膜に認められた全身性のPG代謝と胎盤のPG代謝の違いを明らかにすることができた。妊娠中や分娩発来時における複雑なPG動態に対する一つの新しい知見といえる。更に、腎におけるPGDH活性の著しい性差は、他の酵素にも余り見られない特徴であり、その原因として雌腎上清におけるPGDH抑制因子の存在が示唆された。 2.PGDH活性抑制因子の構造分析 ヒト胎盤ホモジネイト上清にもPGDH活性抑制因子が存在することを証明し、精製した抑制因子をエ-テルに溶解し、ガスクロマトグラフィ-(GC/MS)により成分分析を行なった。この結果、C14:0、C16:0、C18:0などの脂肪酸であることを明らかにし、純品でこれを確認した。 3.PGDHポリクロ-ナル抗体作製の試み。 純化PGDHを作成して、これを抗原としてモルモットに抗体作成を試みているが、いまだ成功していない。
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