研究課題/領域番号 |
63570795
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
|
研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
須川 佶 大阪市立大学, 医学部, 教授 (20046791)
|
研究分担者 |
辰田 一郎 大阪市立大学, 医学部, 助手 (40207056)
梅咲 直彦 大阪市立大学, 医学部, 講師 (20106339)
志村 研太郎 大阪市立大学, 医学部, 助手 (40145793)
石河 修 大阪市立大学, 医学部, 講師 (80137190)
|
研究期間 (年度) |
1988
|
研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1988年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | 癌悪液質 / anemia inducing substance(AIS) / 癌貧血 / プラズマフェレーシス細胞性免疫能 |
研究概要 |
癌末期患者に発症する悪液質は宿主の各種臓器の機能障害として概念づけられている。我々は癌末期患者血漿中の、赤血球に対する機能障害物質(AIS)に注目し、癌悪液質発症との関係について検討を加えた。その結果、1.AISは赤血球膜に結合することにより、赤血球の物性を変化させ、網内系での赤血球補促処理能が亢進し、貧血が増悪すること。また2.免疫担当細胞に結合することにより、細胞性免疫能(Tーリンパ球のmitogen反応性、マクロファージのIL-1産生能)を抑制することを認めた。さらに3.血漿中よりAISを除去することにより、赤血球系免疫担当細胞系への機能障害作用が消失することを認めた。現在までにAISの抗体作製に成功しているが、本研究の目的は、癌悪液質を誘起するAISを除去することにより病態改善を計ることにある。AISは分子量約10万の糖蛋白であり、抗AIS抗体をligandとするaffinity chromatographyによりAISを除去できるが、臨床応用にはAISの処理量及び抗AIS抗体が家兎由来であることの二点より考えて難点がある。そこでAISが生体膜に強い親和性を有することを利用したplasmapheresisによるAISの除去を考えた。その結果、non-coating charcoalカラムを用いた血液浄化により、人血漿中AISは6回の反復吸着によりほぼ完全に除去された。そして吸着処理後の血漿においては細胞性免疫能の改善を認めた。またVX-2移植rabbitによるin vivoの実験でも、処理後の血漿において、AIS活性は消失し、赤血球膜腔弱化能、細胞性免疫抑制能も正常に復した。
|