研究分担者 |
中村 桂三 帝京大学, 医学部・眼科学, 助手 (00217845)
井坂 達英 帝京大学, 医学部・眼科学, 助手 (60193231)
林 孝雄 帝京大学, 医学部・眼科学, 助手 (90218579)
岩重 博康 帝京大学, 医学部・眼科学, 助教授 (80082288)
福原 晶子 帝京大学, 医学部, 助手 (00199259)
小池 信宏 帝京大学, 医学部, 助手 (50178175)
石田 俊雄 帝京大学, 医学部, 助手 (30176193)
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研究概要 |
1.斜視患者における外眼筋の病理 共同性水平斜視の水平直筋,内直筋,外直筋については,正常者と比較することはできないが,光顕的にも,電顕的にも特徴的な形態学的変化は見い出すことはできなかった。ボツリヌスA型毒素注入筋の形態学的変化については,光顕的には認められていない。しかし,今後も電顕での検索を続けていく予定である。 2.外眼筋の機械的特性とその臨床応用 共同性水平斜視で成人の外斜視,内斜視のactive force,passive forceについて検討を重ねた。その結果,測定装置が簡便化されているが基本的には従来と同様の特徴が確認された。すなわち,外眼筋およびその周囲組織の解剖学的な機械的特性のみから眼位を考えてみると内直筋のactive forceの眼位へ及ぼす影響は外直筋のactive forceに比較しても強い相関が得られた。内斜視は内直筋のactive forceが強い状態を示しており,恒常性外斜視では外直筋のactive forceが強くなっている。 passive forceについては全身麻酔下における測定装置の開発によって麻痺性斜視の治療への応用がより容易になった。ヒトで覚醒時のactive forceとpassive forceを比較することで十分に手術計画への応用は可能であるが,外眼筋およびその周囲組織の癒着や変化が強い場合,患者の痛みが強く正確な検査はできなくなる。そこで,手術時,全身麻酔下にてpassive forceを測定することによってより確実な手術方法の選択が可能となった。
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