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唾液腺粘表皮腫の組織発生に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63570849
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 形態系基礎歯科学
研究機関広島大学

研究代表者

二階 弘昌  広島大学, 歯学部, 教授 (60028735)

研究分担者 伊東 博司  広島大学, 歯学部, 助手 (20184682)
高田 隆  広島大学, 歯学部附属病院, 講師 (10154783)
研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1988年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード唾液腺腫瘍 / 粘表皮腫 / 組織発生 / 免疫組織化学 / 電子顕微鏡 / アミラーゼ4 / S100タンパク / 介在部導管
研究概要

唾液腺粘表皮腫の組織発生を検討するため、組織学的グレードの異なる本腫瘍の生検手術材料(18症例)を用いて、各種細胞マーカーの局在を正常腺組織との対比のもとに免疫組織化学的に検索した。そのうち12例については透過電顕による観察も行い、グレード別に各種構成細胞の性状・分化の状況を免疫染色所見との対応下に検討した。(1)サイトケラチンは各種細胞に広範囲に染色され、しばしば中間細胞に限局した局在を示すPKKIも小導管裏装細胞にも反応するため、特定細胞の指標にはなりえなかった。
(2)グレードI・IIでは、腺腔裏装細胞にしばしばラクトフエリン、secretary component, EMAなどの分泌機能マーカーの局在がみられた。また、アミラーゼも多くの例で同部に散在性に染色され、電顕的にみられるチモーゲン様分泌顆粒の出現によく対応した。
(3)S100タンパクのsubunitのうちS100αは正常腺の漿液性腺房と介在部導管に特異的局在を示し、粘表皮腫では低グレード群の腺腔形成細胞に強い陽性を示した。一方、S100βについては、正常腺での反応が一定しなかったが、高グレード群を中心に、腫瘍腔巣内にS100β(もしくはポリクローナルS100)陽性の樹状細胞が出現し、電顕所見よりランゲルハンス細胞を表す可能性が示唆された。
(4)免疫組織化学的に筋上皮の関与を示唆する明らかな所見は得られなかったが、電顕的には低グレード群の一部の例に腫瘍性筋上皮細胞の特徴(アクチンフィラメント束や呑飲空胞)を示す細胞が胞巣最外層に観察された。以上の所見より、少なくとも低グレード群に属する粘表皮腫には、終末部導管腺房ユニットを発生母地とする可能性の強いことがうかがえる。一方、グレードIIIの免疫染色結果には著しいばらつきがあり、本群に組織発生学的にも生物学的にも異質の腫瘍型が包含されることが推測される。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] NIKAI, Hiromasa.: Journal of Oral Pathology. 17(8). 434-435 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 二階,宏昌: 病理と臨床. 7(5). (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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