研究課題/領域番号 |
63570884
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
早川 太郎 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (80064822)
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研究分担者 |
沼田 幸子 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (90111004)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1988年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 歯髄細胞 / ウシ / 培養細胞 / コラゲナーゼインヒビター(TIMP) / 抗コラゲナーゼインヒビターモノクロナル抗体 / 免疫組織化学 / コルヒチン / シクロヘキシミド |
研究概要 |
ウシ歯外培養細胞を抗コラゲナーゼインヒビターモノクローナル抗体を用いて免疫染色を行ったところ、confluentな状態では、ほとんどの細胞質全体に免疫反応が認められた。細胞増殖期においては、細胞質の免疫反応に強弱のばらつきがみられた。また、一部の細胞で核の内部に部分的あるいは全体にわたり免疫反応が観察された。次に、リボソーム上でのタンパク合成を阻害するシクロヘキシミドと、細胞外への物質輸送を阻害するコルヒチンを50μg/ml濃度でconfluent後のウシ歯髄細胞培養液中に添加し、さらに2日間培養を行ったところノシクロヘキシミド添加では、ウシ歯髄細胞にみられた核内での免疫反応は明らかに低下したが、細胞質には変化はみられなかった。また、コルヒチン添加では、核内での免疫反応に変化はみられなかったが、細胞質での免疫反応の増加が観察された。以上の結果から、ウシ歯髄培養細胞におけるコラゲナーゼインヒビターの細胞内免疫反応は、細胞質のみならず、核内でも観察される。シクロヘキシミド添加による核内免疫反応の低下は、遊離リボソーム上で合成されたコラゲナーゼインヒビターが、まず核内へ運ばれることを示唆している。コルヒチン添加による細胞質での免疫反応の上昇、および培養液中コラゲナーゼインヒビターの低下は、コラゲナーゼインヒビターの輸送が、マイクロチュブリルが構成する細胞骨格を通じて行われている可能性を示している。現在、この細胞内、特に核内にみられる免疫反応物質がコラゲナーゼインヒビターそのものであるのかどうかについて検索を継続中である。
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