研究課題/領域番号 |
63570910
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
谷口 尚 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (90171850)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1988年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 顔面補綴 / 内部色素 / 加熱条件 / 紫外線照射 / 色調安定性 |
研究概要 |
顔面補綴物の急速な色調変化を引き起こす原因のひとつと考えられている内部色素に関し、既にその三原色である〔赤〕と〔青〕については定量法を確立し、その変化の動態を明らかにした。今回は、その定量法か未解決であった〔黄〕について、新たに微分スペクトル法を応用し、臨床に即した各種の製作時加熱条件ならびに製作後紫外線照射による負荷実験を行い、これらによる変化を存在量の定量から検討し、これまでに得られている〔赤〕、〔青〕との比較を行った。負荷条件は、製作時の加熱では、75℃で加熱時間80、140、200、260分の4群、125℃で40、70、100、130分の4群で、これらを室温72時間硬化群をコントロールとした存在率で評価した。また、紫外線照射では、75℃260分群、125℃130分群に対し計1008時間の照射を行った。測定は144時間照射ごとに計7回行い、照射前をコントロールとした存在率で評価した。 今回の研究によって得られた結果をまとめると以下のとおりである。 1.加熱では、75℃の各群とも存在率に変化は認められず、〔赤〕、〔青〕と同様であった。また、125℃の各群も存在率にほとんど変化は認められず、130分加熱で96%であった〔赤〕、93%であった〔青〕と異なった。 2.紫外線照射では、75℃260分群は照射時間の増加に伴なって存在率の減少が認められ、最終の1008時間照射時で存在率91%であった。これを〔赤〕、〔青〕と比較すると、70%であった〔赤〕より大きく、91%であった〔青〕とは同様であった。また、125℃130分群を照射時間の増加に伴なって存在率の減少が認められ、最終の1008時間照射時で存在率80%であった。同様に〔赤〕、〔青〕と比較すると、74%であった〔赤〕より大きく、95%であった〔青〕より小さかった。 以上より、内部色素〔黄〕は製作時の加熱、製作後の紫外線照射により、〔赤〕、〔青〕と異なる変化をすることが明らかとなった。
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